特定保健用食品等の有効性・安全性を確保するための科学的根拠の評価方法に関する研究

文献情報

文献番号
200734035A
報告書区分
総括
研究課題名
特定保健用食品等の有効性・安全性を確保するための科学的根拠の評価方法に関する研究
課題番号
H19-食品-一般-006
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
芝池 伸彰(独立行政法人国立健康・栄養研究所 産学国際連携センター)
研究分担者(所属機関)
  • 山田 和彦(独立行政法人国立健康・栄養研究所 食品保健機能プログラム)
  • 梅垣 敬三(独立行政法人国立健康・栄養研究所 情報センター)
  • 吉池 信男(独立行政法人国立健康・栄養研究所 国際産学連携センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
12,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、制度の開始より15年という長い年月を経た特定保健用食品(トクホ)に主に焦点を当てて、その後の科学的知見の集積、国際的な動向も含めた社会情勢の変化を踏まえ、より科学的かつ効率的な特定保健用食品等の有効性・安全性の評価方法を、制度的な観点からの考察も含めて、総合的に検討するものである。
現行の審査制度や方法に関して、人的体制、必要なエビデンスの構築方法、コスト等についての分析を加え、さらに、国内外の専門家を集めたセミナーの開催等を通して、今後の在り方についての提言をとりまとめる。
研究方法
わが国の特定保健用食品の有効性審査において考慮された研究論文等について、エビデンスの質に関わる事項を系統的に整理し、今後より良い評価を行うために必要なデータ基盤についての考察を行った。安全性評価については、安全性に関して特別の検討がなされた食品に関して、事例的にその背景となった事項、根拠データ及び評価・審査の背景等について情報の整理・検討を行った。わが国の特定保健用食品が諸外国や国際機関等からどのように捉えられているかということに関して、諸外国の情報の収集、意見交換を行った。
結果と考察
特定保健用食品制度に関して、平成17年度より開始された「条件付きトクホ」に関する考察も含めたわが国の現状と課題について安全性・有効性に関するエビデンスの整理と検討を行った。安全性については、食品の保健用途と形状、利用対象者を考慮した評価が実施されており、必要なエビデンスは存在していると考えられた。諸外国の情報の収集、意見交換に関しては、スウェーデン栄養協会 理事長のニールジョージ アスプ博士を招へいし、スウェーデンをはじめとする欧州の情報収集・意見交換を行ない、有効性だけでなく安全性の面からも科学的評価方法に関する情報を得た。.コーデックス委員会に参加し、諸外国での国際的動向について情報収集・意見交換を行い、国際的な考え方との整合性について調査・検討した。
結論
わが国の先進的な特定保健用食品制度は高く評価されていることを認識した。今後も、スウェーデンおよび欧州各国との相互協力が重要である.
昨年度情報収集した欧州の現状に引き続き、平成20年度は米国の情報収集・意見交換をおこない諸外国の情報を集約する。国内外の専門家を集めたセミナーの開催等を通して、今後の在り方についての提言をとりまとめる予定である。

公開日・更新日

公開日
2008-04-14
更新日
-