文献情報
文献番号
200734033A
報告書区分
総括
研究課題名
非食用バイオテクノロジー応用生物の食品への混入危害防止に関する安全性確保のための研究
課題番号
H19-食品-一般-004
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
穐山 浩(国立医薬品食品衛生研究所 代謝生化学部)
研究分担者(所属機関)
- 五十君 靜信(国立医薬品食品衛生研究所 食品衛生管理部)
- 小関 良宏(国立大学法人東京農工大学大学院共生科学研究院 生命機能科学分野)
- 手島 玲子(国立医薬品食品衛生研究所 代謝生化学部)
- 吉松 嘉代(独立行政法人医薬基盤研究所 薬用植物資源研究センター筑波研究部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
11,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書（概要版）
研究目的
非食用のバイオテクノロジーを応用した植物・生物について食品への混入に関する安全性確保を実施するため、非食用バイオテクノロジー応用植物・生物に関する開発・実用化の動向の調査研究、非食用バイオテクノロジー応用植物・生物の食品中への混入を防止するための安全性確保に有用な試験方法の確立を行うことを目的とする。
研究方法
非食用バイオテクノロジー応用生物の食品への混入危害の調査のためのスクリーニング法開発においては、SYBR Greenを用いたリアルタイムPCRを用いた。産業用及び環境浄化目的のGM微生物の検知、工業原料用GM植物・生物の混入危害、医薬品用遺伝子組み換え生物や再生医療用動物の調査、医薬品及び環境浄化目的のGM植物の調査については、文献データベースやインターネット、研究開発報告書データベース等を用い、情報をカテゴリーごとに分別・一覧表化した。
結果と考察
GM作物に汎用されるプロモーター・ターミネーター・その他の遺伝子プライマーを用いることで、1サンプルから組換え遺伝子を複数かつ同時に検出可能と考えた。微生物に関しては、市販の大腸菌用GMベクターと研究用に利用されている乳酸菌用GMベクターについてまとめ一覧表を作成した。GM微生物の定量的検知法に関し検討を行った。工業用原料生産に関しては、工業原料としての優良性を高める開発と、収穫した後にこれを加工する際に必要な耐熱性酵素遺伝子などを導入する開発の2つの方向性があることが明らかになった。動物に関しては、トランスジェニックニワトリや鶏卵をバイオリアクターとして利用して大量の組換えタンパクを生産していることが明らかになった。医薬品目的のGM植物（薬用GM植物）に関しては、機能性食品、食用ワクチン、食用医薬、ワクチン抗原、抗体医薬、治療薬、診断薬・試薬、環境浄化を設定し、それぞれの一覧表を作成した。さらに、未承認GM植物検知のための配列未知の導入遺伝子配列の取得・解析法の開発のため、既知領域の遺伝子情報を利用した未知領域の塩基配列解析法について調査した。
結論
非食用のGM遺伝子の有無を判断するスクリーニング系の開発を目的に、SYBR Greenを用いたリアルタイムPCR法を開発した。GM微生物情報、工業原料用GMO情報、GM動物情報、薬用GM植物についてまとめ一覧表を作成した。薬用及び環境浄化用GM植物研究開発の中で、特に機能性食品、環境浄化の開発が盛んである状況が伺えた。
公開日・更新日
公開日
2008-04-07
更新日
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