『AIの眼』による医療安全確保に関する研究

文献情報

文献番号
202003017A
報告書区分
総括
研究課題名
『AIの眼』による医療安全確保に関する研究
課題番号
20AC1006
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
大鹿 哲郎(筑波大学 医学医療系眼科)
研究分担者(所属機関)
  • 喜連川 優(東京大学 生産技術研究所)
  • 上浦 尚武(兵庫県立大学 大学院工学研究科電子情報工学専攻)
  • 田淵 仁志(広島大学 大学院医系科学研究科医療のためのテクノロジーとデザインシンキング)
  • 松村 由美(京都大学医学研究科皮膚科学)
  • 三宅 正裕(京都大学 大学院医学研究科眼科学)
  • 川崎 良(大阪大学 大学院医学系研究科)
  • 長原  一(大阪大学 データビリティフロンティア機構)
  • 中島 悠太(大阪大学 データビリティフロンティア機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究)
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
15,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、手術を中心としてAIを用いた医療安全確保に関連する研究として、最も手術工程が標準化され、最も件数が多く(年165万件)、既に国内で医療安全AI(本人認証、左右取り違え防止、手術動画解析)開発が行われている3つの強みを有する白内障手術をモデル事例として取り上げ、これまでの取り組みが薄かった手術領域を大量の事例がある白内障手術を第一の事例として医療安全AI開発、手術関連AI開発を行うことを目的とする。
研究方法
本研究は以下の4つの柱で研究を行った:
❶ 学会主導の手術動画の統一的な収集
❷ 既に国内で開発されている医療安全AIの効果実証
❸ 前述AIの横展開に際してのロードブロックの評価
❹ AIが「眼」となることでロボット手術の展開・手術リスク予知・サポート・教育などに資する種々のパイロット研究
結果と考察
学会が主導する手術動画の統一的な収集においては手術動画収集プラットフォームを設計しクラウドサービスとして動画を収集する仕組みが完成した。これを用いて来年度は研究協力者が手術動画の供出を行うことができる体制が整備された。既に国内で開発されている医療安全AIの効果実証として、術前医療安全AIのシーズである患者取り違え等の予防を目的として開発中のAI認証システム(顔認証、左右認証、機器選択時の取り違えを予防)の実証として医療情報部門との連携を経て実装することができた。AIの横展開に際してのロードブロックの評価としては関係学会および国立情報研究所、その他の医療情報および通信技術専門家、医療安全、倫理的・法的・社会的な課題(ELSI)研究者と研究開発及び実証におけるロードブロックとなる課題を抽出し優先度、解決法と時期等の評価を開始した。
結論
コンピュータやロボットの「眼」としてロボット手術の進展・手術リスク予知・手術サポート・手術教育などに資する、種々の手術動画解析AIのパイロット研究としては手技習熟度を評価AI、手術工程の抽出と指標化、器具軌跡に基づく定量的な手技習熟度指標開発を開始し成果を報告した。

公開日・更新日

公開日
2021-07-06
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2022-06-21
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202003017Z