文献情報
文献番号
200734014A
報告書区分
総括
研究課題名
食品の安全についての普及啓発のためのツールおよびプログラムの開発に関する研究
課題番号
H18-食品-一般-002
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
丸井 英二(順天堂大学医学部公衆衛生学教室)
研究分担者(所属機関)
- 吉川 肇子(慶應義塾大学商学部)
- 堀口 逸子(順天堂大学公衆衛生学)
- 守山 正樹(福岡大学医学部公衆衛生学教室)
- 大山 敏雄(企業組合TS野菜工房)
- 赤松 利恵(お茶の水女子大学生活科学部)
- 杉浦 淳吉(愛知教育大学教育学部)
- 田中 久子(女子栄養大学公衆栄養学研究室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
「食の安全」を学ぶ教育プログラムとツール(教材、媒体など)の開発である。それは、児童・生徒や妊婦などの特定集団対象を含む。
研究方法
分担研究者は「開発と評価」にあたり、研究協力者は開発サポートおよび評価のためのフィールド提供を行う。全体の総括を主任研究者が担当する。また、ニーズ調査では、平成18年度に量的調査(アンケート)として栄養士のリスクコミュニケーションのニーズ調査を実施し、平成19年度には質的調査として、専門家の立場である食品衛生監視員および栄養士が、食の安全に関してどのような内容についてリスクコミュニケーションとして情報伝達の必要性があると考えているのか、デルファイ法による調査を実施した(1月現在実施中)。
実際のツールとプログラムの開発は、心理学を背景としてゲーミングシミュレーションを利用し、実際の利用者となる保健所職員からのアドバイスを得て実行している。
実際のツールとプログラムの開発は、心理学を背景としてゲーミングシミュレーションを利用し、実際の利用者となる保健所職員からのアドバイスを得て実行している。
結果と考察
7つのプログラムとツール(教材、媒体など)が開発中である。「クロスロード」食の安全編は、高校生用を含め2種類であり、完成された。どのような情報を優先的に普及啓発すべきか「カルテット」を作成するために、栄養士および食品衛生監視員を対象とした質的調査(デルファイ調査)を実施し、基礎資料の収集を図った。小学生向けのプログラムとツール「二次元マッピング法」は(教材、媒体など)は、指導要項が完成した。また、リスクの公平配分を学ぶ「スープづくりゲーム」の原案が作成された。食育における健康増進分野での教育プログラムなどはすでにいくつか見られるが、ゲーミングシミュレーションといった心理学などの理論に基づき作成されたものは少ない。また、安全に関してはほとんど見受けられないため、完成させることが重要と考えられる。指導要項の作成により、食の専門家でなくとも利用可能となることが考えられる。
結論
消費者は、ゲーミングシミュレーションの応用によりゲーム形式であるため、楽しみながら正しい知識を学ぶことができる。また、起こりうる現実を予測できるようになり、安全に対する取り組み開始及び変化が期待できる。消費者(高校生を含む)が身近な問題として日常から食の安全を捉え考えることができ、自発的学習を促進させていると考えられる。
公開日・更新日
公開日
2008-05-20
更新日
-