文献情報
文献番号
200733012A
報告書区分
総括
研究課題名
プレス作業を対象とした安全技術の高度化に関する研究
課題番号
H17-労働-一般-013
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
梅崎 重夫(独立行政法人労働安全衛生総合研究所 機械システム安全研究グループ)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
4,080,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
動力プレス機械構造規格等の改正に活用できるプレス災害の分析作業を実施し、二次加工用プレスブレーキと大型プレス機械の安全システムの高度化を重点に研究を実施することを目的とする。
研究方法
プレス機械の労働災害分析は、平成15年から17年の間に全国で発生したプレス機械を起因物とする休業4日以上の災害を対象に実施した。その結果、災害の大幅な減少を図るには、(1)機械安全規格であるISO12100や欧州安全規格であるEN692、EN693などに記載された保護方策を日本でも取り入れること、(2)現在問題となっているサーボプレス、プレスブレーキ、及び大型プレス機械を対象とした新たな安全システムの開発を進めること、(3)①安全囲いの標準化や安全囲いを取り外したときは機械が動かない可動式ガードの採用、②安全装置を不使用とできるキースイッチや切り替えスイッチの撤去、③両手保持が必要な作業にも利用できる安全装置の採用、④寸動時でも安全装置を有効とするか寸動は両手操作でなければ行なえない方式の採用、⑤安全装置の防護高さの確保や側面・下方ガード(光線用)の設置、⑥手払い・手引き・手工具を使用しない作業形態の検討などが必要であることが判明した。
結果と考察
平成18年度に開発した二次加工用プレスブレーキと大型プレス機械の安全システムの高度化を図った。このうち、二次加工用プレスブレーキでは安全要件の更なる明確化を図るとともに、曲げられた加工物(金属板など)とスライド(または金型)側面の間に手指が挟まれる災害が全挟まれ災害の4分の1近く発生していることを考慮し、軟接触式バンパーを用いた安全システムを付加した。また、大型プレス機械では、友連れや行程間移動を考慮した安全要件の明確化を図るとともに、これらを考慮した安全システムの高度化を図った。
結論
以上の成果は動力プレス機械構造規格等の改正作業に直ちに活用できるだけでなく、第11次労働災害防止計画でも重要な課題であるプレス災害防止対策に活用できると考えられる。
公開日・更新日
公開日
2008-06-02
更新日
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