医療計画におけるPDCAサイクルによるマネジメントに関する研究

文献情報

文献番号
200732038A
報告書区分
総括
研究課題名
医療計画におけるPDCAサイクルによるマネジメントに関する研究
課題番号
H18-医療-一般-013
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
尾形 裕也(九州大学大学院医学研究院医療経営・管理学講座)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 平成18年度の医療制度構造改革における医療計画の見直しによって、地域における医療連携体制の構築に向け、都道府県に大きな権限と責任が付与された。本研究においては、都道府県が、医療計画の作成・管理に当たってPDCAサイクルを適切に回せるよう、具体的な課題と解決方策を提示するとともに、都道府県等において医療政策を担う人材を育成するプログラムを開発し、実際に人材育成を実施することを目的とする。
研究方法
 平成19年度においては、福岡県、千葉県と連携し、両県の医療計画(在宅医療部分)案を策定するとともに、これに関連した研究を実施し、これらに基づき、18年度に策定した医療計画作成・管理マニュアル案の改善を図った。
結果と考察
1.福岡県における模擬医療計画(在宅医療部分)の策定
 ①福岡県の在宅医療の現況把握:福岡県内の在宅療養支援診療所の全数調査を実施し、在宅医療の現状と課題を把握した。
 ②関連研究の実施:以下の関連研究を実施し、その成果を医療計画の策定等に活用した。
  ・在宅医療の中長期の需給推計
  ・在宅療養支援診療所の類型化と連携
  ・在宅療養支援診療所の経営モデル
  ・在宅療養患者のサービス利用状況
  ・在宅終末期医療
 ③福岡県保健医療計画(在宅医療部分)案の策定
2・千葉県における模擬医療計画(在宅医療部分)の策定
3.医療計画作成・管理マニュアル案の改善
4.今後の課題の整理
 以上の研究を通じ、在宅医療において中核的な役割が期待されている在宅療養支援診療所については、その活動実態や分布に大きなばらつきがあり、抱えている課題も多様であることがわかった。在宅医療を推進するためには、医療計画についても、こうした実態を十分踏まえた内容のものとし、有効な施策を展開する必要がある。
結論
 平成19年度における2県をフィールドとする実際の医療計画の策定は、多くの実際的な知見の発見につながり、有益であった。最終年度である20年度においては、これまでの研究成果を取りまとめるとともに、都道府県等において医療政策を担う人材育成プログラムを開発し、その実践につなげることを目指したい。

公開日・更新日

公開日
2008-04-17
更新日
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