医療VPNとPKIを併用した安全な医療情報交換インフラの構築と運用に関する研究

文献情報

文献番号
200732021A
報告書区分
総括
研究課題名
医療VPNとPKIを併用した安全な医療情報交換インフラの構築と運用に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H17-医療-一般-024
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
木内 貴弘(東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 北岡 有喜(国立病院京都医療センター)
  • 廣川 博之(旭川医科大学附属病院医療情報部)
  • 辰巳 治之(札幌医科大学附属情報処理センター)
  • 山本 皓二(三重大学医学部附属病院医療情報部)
  • 井上 裕二(山口大学医学部附属病院医療情報部)
  • 原  量宏(香川大学医学部附属病院医療情報部)
  • 中島 直樹(九州大学医学部附属病院医療情報部)
  • 末永 貴俊(熊本大学医学部附属病院医療情報経営企画部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
2,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本年度の研究目的は、平成17年度、18年度にかけて、UMIN及び各地域ネットワーク等で構築した医療VPNとPKIのインフラを活用して、各種の医療情報交換の実証実験を行い、その実用性を検討することにある。
研究方法
各地域ネットワーク等において構築した医療VPNとPKIを併用した安全な医療情報交換基盤を用いて、各種の医療情報交換の運用実験を実施した。将来のIP v6の導入を視野に入れた医療VPNの運用形態等についての調査研究を実施し、今後の将来像についての提言を行った。更に国立大学病院VPN(UMIN VPN)と国立病院専用閉域ネットワーク(HospNet)の相互接続方法について、技術的な検討を実施した。
結果と考察
1)運用実験: 各地域ネットワークにおいて、各種の医療情報交換の運用実験を実施した。一部に運用の安定性の問題が見られたものの、暗号化によるオーバヘッドも少なく、各種の医療情報交換に活用可能なことが立証された。また本研究で構築した医療VPNとCAに加えて、CAへの簡易なインターフェイスの追加による秘密鍵・公開鍵証明書発行の簡略化(山口県医療情報ネットワーク)、Webメール専用で運用することによる利用の簡便化(熊本大学附属病院)等の工夫が見られた。これらの工夫が、いずれも利用者にとっての利用の簡便化・わかりやすさの方向で行われたことは興味深い。
2)IPv 6の利活用:アドレス空間の広いIP v6の場合には、本研究の医療VPNのようにプライベート領域の一部を割り当てる運用ではなく、医療VPN専用のアドレスを予約することが可能であり、将来に向けて医療VPN専用の領域の確保を提案した。
3)UMIN VPNとHospNetの相互接続:相互接続はSMTPを用いた電子メールの交換のみを実施する方針とした。この方法によれば、データの中継が非常に容易であり、簡単なメールサーバ、ネットワーク機器の設定変更のみで実施可能である。本年度中に具体的な機器の接続作業を実施する予定であったが、国立病院機構による最終承認・確認が遅れたため、実際の接続にはいたっていない。
結論
各地域ネットワーク等において、医療VPNとPKIを併用した安全な医療情報交換基盤の実用性をいくつかの複数の用途で実証した。今後、更に詳細な運用指針の策定を実施することよって、本研究の成果をHospNetも含めた実際の医療情報交換に活用することが望まれる。

公開日・更新日

公開日
2008-07-07
更新日
-

文献情報

文献番号
200732021B
報告書区分
総合
研究課題名
医療VPNとPKIを併用した安全な医療情報交換インフラの構築と運用に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H17-医療-一般-024
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
木内 貴弘(東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 北岡 有喜(国立病院機構京都医療センター)
  • 廣川 博之(旭川医科大学附属病院医療情報部)
  • 辰巳 治之(札幌医科大学附属情報処理センター)
  • 山本 晧二(三重大学医学部附属病院医療情報部)
  • 井上 裕二(山口大学医学部附属病院医療情報部)
  • 原  量宏(香川大学医学部附属病院医療情報部)
  • 中島 直樹(九州大学医学部附属病院医療情報)
  • 末永 貴俊(熊本大学医学部附属病院医療情報経営企画部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、UMIN及び各地域ネットワーク等で医療VPNとPKIのインフラを構築し、各種の医療情報交換の実証実験を行い、その実用性を検証することにある。
研究方法
平成17年度にCA等のシステム開発、平成18年度に各地域ネットワーク等における医療VPN・CA等の構築及び改良、平成19年度に各地域ネットワークにおける運用実験を行った。将来のIP v6の導入を視野に入れた医療VPNの運用形態等についての調査研究を実施した。更に国立大学病院VPN(UMIN VPN)と国立病院専用閉域ネットワーク(HospNet)の相互接続方法について、技術的検討を実施した。
結果と考察
1)運用実験: 各地域ネットワークにおいて、各種の医療情報交換の運用実験を実施した。一部に運用の安定性の問題が見られたものの、暗号化によるオーバヘッドも少なく、各種の医療情報交換に活用可能なことが立証された。また本研究で構築した医療VPNとCAに加えて、CAへの簡易なインターフェイスの追加による秘密鍵・公開鍵証明書発行の簡略化(山口県医療情報ネットワーク)、Webメール専用で運用することによる利用の簡便化(熊本大学附属病院)等の工夫が見られた。これらの工夫が、いずれも利用者にとっての利用の簡便化・わかりやすさの改善の方向で行われたことは興味深い。
2)IPv 6の利活用:アドレス空間の広いIP v6の場合には、本研究の医療VPNのようにプライベート領域の一部を割り当てる運用ではなく、医療VPN専用のアドレスを予約することが可能であり、将来に向けて医療VPN専用の領域の確保を提案した。
3)UMIN VPNとHospNetの相互接続:相互接続はSMTPを用いた電子メールの交換のみを実施する方針とした。この方法によれば、データの中継が非常に容易であり、簡単なメールサーバ、ネットワーク機器の設定変更のみで実施可能である。本年度中に具体的な機器の接続作業を実施する予定であったが、国立病院機構による最終承認・確認が遅れたため、実際の接続にはいたっていない。
結論
各地域ネットワーク等において、医療VPNとPKIを併用した安全な医療情報交換基盤の実用性をいくつかの複数の用途で実証した。今後、更に詳細な運用指針の策定を実施することよって、本研究の成果をHospNetも含めた実際の医療情報交換に活用することが望まれる。

公開日・更新日

公開日
2008-04-21
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2009-02-04
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200732021C