文献情報
文献番号
200732018A
報告書区分
総括
研究課題名
医療のトレーサビリティ向上に寄与する電子カルテシステム等の開発と管理に関する研究
課題番号
H17-医療-一般-021
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
名和 肇(東京医科大学医療情報学講座総合情報部)
研究分担者(所属機関)
- 秋山 昌範(東京医科大学医療情報学講座)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
トレーサビリティシステムは患者安全や経営改善という面だけでなく、製薬企業が生産段階でシリアル化を行う事によるサプライチェーンの効率化という面でも重要視されている。最終ユーザーである患者の安全確保と信頼性実現の為、正確なヘルスケアサプライチェーンを実現する事、またトレーサビリティシステムに寄与する電子カルテの開発する事は緊急課題であり、その意義は極めて大きい。
研究方法
本年度は海外と国内でのトレーサビリティプロジェクトの調査から、世界の標準化動向を調査した。また各機関間でのシステム連携部分の問題点についても研究した。
さらに国際標準規格を用いることによる生産性の向上効果に関する既存研究のレビューとシステムダイナミクスというシミュレーション手法を用いてモデリングを試み、独自規格の使用が費用増大につながる可能性を指摘し国際標準規格を用いる利点を明らかにした。
さらに国際標準規格を用いることによる生産性の向上効果に関する既存研究のレビューとシステムダイナミクスというシミュレーション手法を用いてモデリングを試み、独自規格の使用が費用増大につながる可能性を指摘し国際標準規格を用いる利点を明らかにした。
結果と考察
各プロジェクトは全てバーコードや電子タグを用い、トレーサビリティ実現に必要なコンテンツ(製品IDとシリアル番号)については、国際標準を採用している。また、医療品の流通・消費情報については、国際標準として推奨されている仕組みである「EPC-IS」と同様に、各機関からデータを収集して中央で集中管理するのではなく、各機関に分散したままで中央ではそのデータの所在のみを管理する仕組みを用いている。
また最終的にどのデータキャリアを用いるかは各製薬企業の判断に任せられており、GTINとシリアル番号が最低限含まれていれば問題はないという見方であるが、日本においては2006年9月に医療用医薬品を対象とし、2008年9月以降出荷される製品へ識別用バーコード表示を行うことを通知している。その時点では、GTINによるロット管理を考慮したものであったが、決定後の数年間で世界の方向性はSGTIN化へと大きく変化しており、日本も世界標準化に合わせた対応を検討していく必要があると考える。
また最終的にどのデータキャリアを用いるかは各製薬企業の判断に任せられており、GTINとシリアル番号が最低限含まれていれば問題はないという見方であるが、日本においては2006年9月に医療用医薬品を対象とし、2008年9月以降出荷される製品へ識別用バーコード表示を行うことを通知している。その時点では、GTINによるロット管理を考慮したものであったが、決定後の数年間で世界の方向性はSGTIN化へと大きく変化しており、日本も世界標準化に合わせた対応を検討していく必要があると考える。
結論
世界の標準化の流れを基にすれば下記が国内医療関係産業界の進むべき方向性として考えられる。
1.医薬品業界も国際標準に合わせた標準化対応が必要であり、現実に則した対応で、1次元バーコード(GTIN+シリアル番号)と2次元バーコード(GTIN+シリアル番号+バッチ番号+有効期限)を使用する。
2.2次元バーコードに関しては、シンボルとして国際標準に合わせ「Data Matrix」を採用する。
1.医薬品業界も国際標準に合わせた標準化対応が必要であり、現実に則した対応で、1次元バーコード(GTIN+シリアル番号)と2次元バーコード(GTIN+シリアル番号+バッチ番号+有効期限)を使用する。
2.2次元バーコードに関しては、シンボルとして国際標準に合わせ「Data Matrix」を採用する。
公開日・更新日
公開日
2008-04-21
更新日
-