国家試験プール制に向けての問題作成・入力システム開発-インターネットを利用した方法についての検討-

文献情報

文献番号
200732016A
報告書区分
総括
研究課題名
国家試験プール制に向けての問題作成・入力システム開発-インターネットを利用した方法についての検討-
課題番号
H17-医療-一般-019
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
森田 学(北海道大学大学院歯学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 小口春久(日本歯科大学東京短期大学)
  • 久光 久(昭和大学歯学部・齲蝕・歯内治療学講座)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
2,700,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の最終目的は,インターネットを介した歯科医師国家試験問題問題の集約方法可能性について検討し,その集約システムを開発することである。平成17年度は,インターネットを介して試験問題を送るための,ハード面におけるシステム整備を行った。また,全国の歯科医師国家試験問題作成経験者を対象としたアンケート調査により,問題作成時のチェックリスト項目の選定を行った。平成18年度は,問題入力画面を改良し,評価した。その結果,ガイドライン(大項目までの入力に変更),回答タイプ(A typeあるいはX(2)typeを選択する機能を新たに追加),試験問題チェックボックス(試験問題作成上,特に重要なチェックボックスを追加),歯式入力(歯式入力画面を別に作成),視覚素材閲覧(指定した視覚素材の縮小画面を1度に2個まで表示)については,7割あるいはそれ以上の試験委員が「評価できる」と回答した。そこで,本年度は開発したシステムのセキュリティを評価した。
研究方法
以下の3点について整備した。
1) 問題入力ソフトウェアのセキュリティ強化,サーバーへの登録機能の改善
2) 問題作成時の問題についての検討
3) 管理者機能の強化
 次に,整備されたシステムのセキュリティに関して,不正使用,データ改ざん,不正アクセスなどの場面を想定して,その対策内容を評価した。
結果と考察
セキュリティについては次のようなことが確認された。①作成者が規定したパスワードで設定された問題入力ソフトウェアのみでデータを閲覧できるようにした。また,問題入力ソフトウェアにて作成した問題文,視覚素材(複数ファイル)を1ファイルに圧縮,暗号化し保存する機能を付与した。これらの機能によって,作成委員が自分の所有するパーソナルコンピューターに問題を保存しておいても,データは常に暗号化されたファイルにて保存されているため,他人が保存ファイルを閲覧した場合も問題の秘匿性が保たれる。②上記のファイル形式でサーバーへ登録できるようにすることで,登録時にもインターネット経由でも暗号化され通信が行われるため,データが盗聴された場合にも情報が漏洩することがなく,セキュリティがより強固になった。
結論
以上のことから,この3年間の研究成果として得られたシステムが,インターネットを介しての問題集約に利用できる可能性が確認された。

公開日・更新日

公開日
2010-06-22
更新日
-

文献情報

文献番号
200732016B
報告書区分
総合
研究課題名
国家試験プール制に向けての問題作成・入力システム開発-インターネットを利用した方法についての検討-
課題番号
H17-医療-一般-019
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
森田 学(北海道大学大学院歯学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 小口 春久(日本歯科大学東京短期大学)
  • 久光 久(昭和大学歯学部・齲蝕・歯内治療学講座)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では,医師・歯科医師国家試験のプール制(試験問題をあらかじめ蓄えておく方式)の早期実現を図るための方法を検討する。申請者らは,全国の問題作成委員が,自分の所有するコンピューターを使用して試験問題を効率よく作成・入力できるためのソフト開発を行った。この数年,歯科医師国家試験問題の作成において使用されている。本研究では,試験問題の集約方法をさらに効率化させることを目的に,インターネットの利用可能性について検討し,その集約システムを開発することを最終目的とした。
研究方法
平成17年度は,システムの基盤整備を図るとともに,問題作成時のチェックリスト項目の選定を行った。平成18年度は,問題入力画面を改良し,評価した。そして平成19年度は,試作したシステムのセキュリティ対策について不正使用,データ改ざん,不正アクセスなどの事例を想定して評価した。
結果と考察
新システムにおける画面処理の流れは,① 問題作成者がサーバーにログインする,② 入力ソフトウェアを自分のコンピューターにダウンロードする,③ 問題を作成する,④ 入力した問題(データ)をサーバーにアップロードする,⑤ サーバーに登録された問題を取り出し,データベース化する,の流れで行われる。チェックリストとして必要な項目は,①歯科医師として具有すべき固有の知識を問う問題か,②必要にして十分な情報量が記載されているか,③試験問題として適正な正解率または識別指数が期待できるか,④各選択肢の重みや範疇が適切か,⑤視覚素材の色調,解像度は適切か,そして⑥1つの選択肢に2つの内容が含まれていないか,であった。画面構成も逐次改良した結果,7割あるいはそれ以上の試験委員が「評価できる」と回答した。セキュリティに関しては,作成者が規定したパスワードで設定された問題入力ソフトウェアのみでデーターを閲覧できるようにした。また,問題入力ソフトウェアにて作成した問題文,視覚素材(複数ファイル)を1ファイルに圧縮,暗号化し保存する機能を付与した。これらの機能によって,作成委員が自分の所有するパーソナルコンピューターに問題を保存しておいても,データーは常に暗号化されたファイルにて保存されているため,他人が保存ファイルを閲覧した場合も問題の秘匿性が保たれる。
結論
以上のことから,試作したシステムが将来実用可能であることが示唆され,プール制導入に寄与できると結論付けた。

公開日・更新日

公開日
2010-06-22
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200732016C