自殺未遂者および自殺者遺族等へのケアに関する研究

文献情報

文献番号
200730031A
報告書区分
総括
研究課題名
自殺未遂者および自殺者遺族等へのケアに関する研究
課題番号
H18-こころ-一般-009
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
伊藤 弘人(国立精神・神経センター精神保健研究所 社会精神保健部)
研究分担者(所属機関)
  • 有賀徹(昭和大学医学部救急医学)
  • 河西千秋(公立大学法人・横浜市立大学医学部)
  • 川野健治(国立精神・神経センター精神保健研究所自殺予防総合対策センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 こころの健康科学研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
17,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療場面や地域における自殺未遂者・遺族等へのケアに直接的に資する成果をあげるために、実態調査、ケアガイドランの作成、および研修ツールの開発を行うことが本研究の目的である。
研究方法
(1)遺族ケアについては、(1-1)遺族ケアガイドライン作成指針の開発、(1-2)研修プログラム・ツールの開発を、(2)総合病院に勤務する専門医の希死念慮者へのメッセージに関するテキスト・マイニング、(3)自殺未遂者ケアガイドライン作成指針の開発、(4)救急看護ケア支援方法の開発、および(5)身体疾患と自殺・精神疾患との関連に関する予備調査を実施した。
結果と考察
有識者との研究班会議を重ねることで、(1-1)遺族ケアガイドライン作成指針および(1-2)研修プログラムを開発した。また研究効果評価尺度についても開発し、実際の効果測定のデータによってさらに検討を加えている。(2)希死念慮者へのメッセージには、「自殺しない約束」などの5つのクラスターが確認された。(3)国内外の有識者へのヒアリング等を行い、自殺未遂者ケアガイドライン作成指針を開発した。(4)救急看護師が救命救急の場面で活用できるツールの開発を行い、連携体制モデルの構築を試みた。(5)身体疾患と自殺・精神疾患には強い関連性があることを確認した。
結論
本研究成果が、医療場面や地域で参考にされ、自殺未遂者・遺族等へのケアの向上に寄与することを期待する。なお、本研究により作成した自殺未遂者・遺族等へのケアガイドラインを作成するための指針は、厚生労働省の検討会へ報告した。

公開日・更新日

公開日
2008-03-27
更新日
-