リポソームをバイオリガンドとしたRA血清早期診断法

文献情報

文献番号
200729024A
報告書区分
総括
研究課題名
リポソームをバイオリガンドとしたRA血清早期診断法
課題番号
H18-免疫-若手-002
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
苗代 康可(札幌医科大学医学部分子機能解析部門)
研究分担者(所属機関)
  • 小海 康夫(札幌医科大学医学部分子機能解析部門)
  • 相馬 仁(札幌医科大学医学部分子機能解析部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
関節リウマチ(RA: Rheumatoid Arthritis)は最も頻度の高い自己免疫疾患であり、その病因は不明である。RA臨床上の重要な問題点として、特異性に乏しいリウマチ因子以外に診断に有用な血清マーカーがないこと、疾患活動性をモニターする客観的、特異的な指標がないこと、予後の推定や薬剤投与の基準となる適切なマーカーが判明していないことがあげられる。以上の問題点を踏まえ、本研究ではRAの早期診断を目標とするとともに、治療効果予測、治療効果判定を正確に行うシステムの構築を目的とし、新規の疾患特異的マーカーの同定および本システムの診断系への導入を目標とした。
研究方法
正常人血漿100人分およびRA患者治療前後50人分の血漿からそれぞれ人工脂質二重層膜(リポソーム)に結合した脂質結合たんぱく質(LBP:Liposome Binding Protein)をPhカラムを装填したHPLCにより8分画に分け、Ciphergen社のProteinchip systemにて質量分析解析した。さらに正常人血漿から集めたLBPをSDS PAGEにより分離し、trypsinによるin gel digestion後、消化ペプチドを抽出し、質量分析器(QSTAR XL: Applied Biosystems)をもちいて同定した。
結果と考察
血漿のプロテオミクス解析によるバイオマーカー探索を試みた。血漿中のタンパク質群からバイオマーカーを検索するにあたり、機能的に重要な分子を濃縮収集してくることが重要と考えリポソームをバイオプローブとして使用する方法を考案した。われわれはリポソームが提供する膜構造のタンパク質への親和性をもちいた網羅的なタンパク質の解析の可能性を検討し、血漿タンパク質の解析を通じてバイオマーカー探索への応用の可能性を検討した(リポソームをリガンドとして用いた血漿蛋白質のプロテオミクス解析 木村成寿・相馬仁・苗代康可・小海康夫
生物物理化学 2006;50:231-6)。
結論
健常人群及び疾患治療前後から得られるタンパク質の分子量と発現強度のデータを統計処理しバイオマーカー候補を検出した。診断ターゲットを治療前および治療後、健常群および疾患群等複数設けることにより、分子量が10000Da以下のバイオマーカー候補を複数検出した。

公開日・更新日

公開日
2008-05-13
更新日
-

文献情報

文献番号
200729024B
報告書区分
総合
研究課題名
リポソームをバイオリガンドとしたRA血清早期診断法
課題番号
H18-免疫-若手-002
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
苗代 康可(札幌医科大学医学部分子機能解析部門)
研究分担者(所属機関)
  • 相馬 仁(札幌医科大学医学部分子機能解析部門)
  • 小海 康夫(札幌医科大学医学部分子機能解析部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
関節リウマチ(RA: Rheumatoid Arthritis)は最も頻度の高い自己免疫疾患であり、その病因は不明である。RA臨床上の重要な問題点として、特異性に乏しいリウマチ因子以外に診断に有用な血清マーカーがないこと、疾患活動性をモニターする客観的、特異的な指標がないこと、予後の推定や薬剤投与の基準となる適切なマーカーが判明していないことがあげられる。以上の問題点を踏まえ、本研究ではRAの早期診断を目標とするとともに、治療効果予測、治療効果判定を正確に行うシステムの構築を目的とし、新規の疾患特異的マーカーの同定および本システムの診断系への導入を目標とした。
研究方法
正常人血漿100人分およびRA患者治療前後50人分の血漿からそれぞれ人工脂質二重層膜(リポソーム)に結合した脂質結合たんぱく質(LBP:Liposome Binding Protein)をPhカラムを装填したHPLCにより8分画に分け、Ciphergen社のProteinchip systemにて質量分析解析した。さらに正常人血漿から集めたLBPをSDS PAGEにより分離し、trypsinによるin gel digestion後、消化ペプチドを抽出し、質量分析器(QSTAR XL: Applied Biosystems)をもちいて同定した。
結果と考察
血漿のプロテオミクス解析によるバイオマーカー探索を試みた。血漿中のタンパク質群からバイオマーカーを検索するにあたり、機能的に重要な分子を濃縮収集してくることが重要と考えリポソームをバイオプローブとして使用する方法を考案した。われわれはリポソームが提供する膜構造のタンパク質への親和性をもちいた網羅的なタンパク質の解析の可能性を検討し、血漿タンパク質の解析を通じてバイオマーカー探索への応用の可能性を検討した(リポソームをリガンドとして用いた血漿蛋白質のプロテオミクス解析 木村成寿・相馬仁・苗代康可・小海康夫
生物物理化学 2006;50:231-6)。
結論
健常人群及び疾患治療前後から得られるタンパク質の分子量と発現強度のデータを統計処理しバイオマーカー候補を検出した。診断ターゲットを治療前および治療後、健常群および疾患群等複数設けることにより、いくつかのこれらの中には、分子量が10000Da以下のバイオマーカー候補を複数検出した。

公開日・更新日

公開日
2008-05-13
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200729024C