エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究

文献情報

文献番号
200727021A
報告書区分
総括
研究課題名
エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究
課題番号
H18-エイズ-一般-019
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
木村 哲(東京逓信病院)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
HIV感染症とエイズを克服のためには、基礎、臨床、さらには社会医学の立場から幅の広い研究を行い、限られた研究リソースを有効に使い成果を挙げることが必要である。本研究はこの観点からエイズ対策研究事業の諸研究が有効、適正かつ円滑に実施されるように支援・調整することを目的として実施された。
研究方法
本主任研究者は、事前、中間・事後評価委員会の2委員会からなる専門委員会と常に連携し、国内外の有識者の意見を聴取し、次年度に向けた新規研究課題に関する提案を行った。また、年度の前半にエイズ対策研究事業主任研究者会議(ヒアリング会)を開き評価委員と各主任研究者間の意見交換を行い、各研究課題の相補性を高め、各研究班の研究の範囲と方向性を吟味した。年度の終盤に研究成果発表会を開き評価委員による評価の場を設定した。CDCによるオプトアウト方式による抗体検査の勧告を日本語に訳し、多くの施設に紹介した。
結果と考察
2007年6月にヒアリング会を開き、事前評価または中間・事後評価のコメントに対し、主任研究者がどのように対応し、研究計画にどのように反映したかを発表するようにしたことは、相互理解が深まり有益であった。2008年2月に研究成果発表会を開催し、活発な議論が行われた。米国CDCが2006年9月に出版した(医療機関における成人・若者・妊婦のHIV検査に関する勧告改訂版)(MMWR 55 (No. RR-14), 2006)を日本語に翻訳し、ブロック拠点病院のある8つの道府県および東京都内の300床以上の病院(拠点病院を含む)に配布し、アメリカが採用したオプトアウト検査に対する意見を回収した。その結果、医師による判断ではあるが、拠点病院、非拠点病院を問わず、80%前後がオプトアウト検査に賛成で、また、それを採用することにより、約75%が検査が増えると予測した。
結論
本研究において、厚生労働科学研究費補助金エイズ対策研究事業の適正かつ円滑な実施を図った。エイズ対策研究事業の全課題(38課題)を対象に、「ヒアリング会」および「研究成果発表会」を開催し、研究者間および評価委員との協議の場とした。新たな研究課題について検討した。米国CDCの「医療機関におけるオプトアウト検査」の考え方を医療機関に紹介し、アンケート調査を行った。

公開日・更新日

公開日
2008-06-04
更新日
-