麻疹・風疹(MR)混合ワクチンの接種効果・安全性・接種率に関する研究

文献情報

文献番号
200726018A
報告書区分
総括
研究課題名
麻疹・風疹(MR)混合ワクチンの接種効果・安全性・接種率に関する研究
課題番号
H18-新興-一般-005
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
加藤 達夫(国立成育医療センター)
研究分担者(所属機関)
  • 高山 直秀(東京都立駒込病院)
  • 庵原 俊昭(国立病院機構三重病院)
  • 岡田 賢司(国立病院機構福岡病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
17,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 第2期MRワクチンを接種し、その安全性・有効性・接種率を検討する。
更に麻疹、風疹既罹患者に対しても第2期MRワクチンを接種し安全性を検討する。
これらの結果を踏まえ、当ワクチンの接種率の向上を計り、平成24年までに本邦での麻疹排除の一助とする。
研究方法
 生後12ヵ月から24ヵ月の間に麻しん及び風しんワクチンを接種した、5歳から7歳までの者に対し第2期MRワクチンを接種し、接種後から28日間健康状況を観察し、安全性の有無を検討する。接種前及び接種後6週の血清抗体をEIA-IgG法で測定し、効果を検証する。既罹患者に対しても同様の研究を行う。
結果と考察
1118名について接種後の健康状況を検証できた。重篤な健康状況の変化はみられず、発熱は接種後0~6日、7~13日、14~20日、21~28日でそれぞれ4.3%、13.6%、4.4%、3.7%であった。特徴的な変化は接種局所の発赤・腫脹で接種後0?6日に15.8%と高率に出現した。有効性に関しては507名の血清を検査した結果、麻疹に関しては82.5%、風疹に関しては65.0%にブースター効果を認め、第2期接種としての現法は有用と考えられた。接種率は全国レベルの調査では80.3%であった。
結論
政省令が改正されて間近い為、充分な症例数とはいえないものの、現時点では、第2期MRワクチン接種は安全かつ有効であると判断できる。既罹患者への接種及び接種率を含め、更に20年度から開始される13歳、18歳時でのMRワクチンの安全性・有効性も今後、検討する必要がある。

公開日・更新日

公開日
2008-05-02
更新日
-