感覚器障害研究事業における戦略研究

文献情報

文献番号
200725017A
報告書区分
総括
研究課題名
感覚器障害研究事業における戦略研究
課題番号
-
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
小嶋 弘仲(財団法人テクノエイド協会)
研究分担者(所属機関)
  • 石橋 達朗(九州大学大学院 医学研究院)
  • 清原 裕(九州大学大学院 医学研究院)
  • 畑 快右(九州大学大学院 医学研究院)
  • 安田 美穂(九州大学大学院 医学研究院)
  • 福島 邦博(岡山大学病院)
  • 中川 尚志(福岡大学 医学部)
  • 藤本 裕人(国立特別支援教育総合研究所)
  • 岩崎 聡(聖隷クリストファー大学 リハビリテーション学部)
  • 麻生 伸(みみはなのど・あそうクリニック)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 感覚器障害研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
13,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
【聴覚障害児の療育等により言語能力等の発達を確保する手法の研究】 
言語発達は、療育の開始時期や内容、障害の発見時期、人工中耳の実施時期、その他の要因について関連が指摘されているが、その具体的な解明を行うことを目的とする。
【視覚障害の発生と重症化を予防する手法に関する介入研究】
視覚障害の発生と重症化を予防する手法については、喫煙や食生活などの発生に関連が指摘されているが、その具体的な解明を行うことを目的とする。
研究方法
【聴覚障害児の療育等により言語能力等の発達を確保する手法の研究】
聴覚障害児を対象に、聴覚障害を発見された時期や状況、人工内耳の有無等を把握し、相互関係や現状を調べ、解析結果により具体的な介入項目を検討する。
【視覚障害の発生と重症化を予防する手法に関する介入研究】
地域住民を対象として、眼科的情報、眼科以外の医学情報などを集積し、眼科疾患の発生と重症化に及ぼす影響を解明し、予防上有効と思われる介入手法を検討する。
結果と考察
【聴覚障害児の療育等により言語能力等の発達を確保する手法の研究】
事前に必要な予備調査を行い現状についての分析を行った。推計された必要症例数は、現時点では若干不十分なものの、目標の80%程度は確保できる見通しが考えられため、この研究計画は十分に実施可能であると考えられる。
【視覚障害の発生と重症化を予防する手法に関する介入研究】
眼科検診からの臨床所見や眼底写真等を基に、眼疾患と全身疾患、高血圧などの疾病、生活習慣、環境要因等の関係を横断的に解析するデータベースを作成した。また、眼底写真のグレーディングを行い全世界共通のスケールで数値化し、介入後の効果判定や日本人における眼疾患の特徴や人種、民族間での国際比較が容易に行えることが考えられる。
結論
【聴覚障害児の療育等により言語能力等の発達を確保する手法の研究】
言語学習に関わる認知機能の障害が、難聴児の言語発達に大きな影響を与えている中で、大規模疫学調査を基本にして検索的調査を行うことは臨床的にも大きな意義があると思われる。
【視覚障害の発生と重症化を予防する手法に関する介入研究】
データベースを活用し効果的・定量的な予防法を構築することは、視覚障害を早期に予測・発見し重症化を予防することにも繋がる。さらに危険因子を解明し、危険因子の是正による治療的介入を積極的に行うことが、視覚障害の軽減に繋がると期待される。

公開日・更新日

公開日
2008-06-25
更新日
-

研究報告書(紙媒体)