マルチメディアを活用した視覚障害者用教育訓練支援システムの研究開発

文献情報

文献番号
200725003A
報告書区分
総括
研究課題名
マルチメディアを活用した視覚障害者用教育訓練支援システムの研究開発
課題番号
H17-感覚器-一般-003
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
河村 宏(国立身体障害者リハビリテーションセンター・研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 北村 弥生(国立身体障害者リハビリテーションセンター・研究所 )
  • 我澤 賢之(国立身体障害者リハビリテーションセンター・研究所 )
  • 岩谷 力(国立身体障害者リハビリテーションセンター)
  • 小林 好彦(国立塩原視力障害センター)
  • 舘田 美保(国立身体障害者リハビリテーションセンター更生訓練所)
  • 田村 一(国立身体障害者リハビリテーションセンター更生訓練所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 感覚器障害研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
7,498,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
最新のITを活用して視覚障害者のリハビリテーションにおける教育訓練モデルを研究し、理療教育の向上と視覚障害者の職域拡大に資する教育訓練支援システムのプロトタイプを開発し評価する。
研究方法
第3年次は理療教育に必須の専門用語をユーザー辞書に追加したPC-Talkerと、CSSによって機能を強化したDAISY閲覧システム(AMIS)を用いたPCベースのプロトタイプシステムとそれを活用するための訓練プログラムを開発し、訓練効果、満足度、自己概念の変化を調査した。
教材コンテンツの開発は、柔軟に視覚的な情報表示を調整できるDAISY 2.02仕様(スキッパビリティー含む)に基づいて行い、同時にDAISY3(ANSI/NISO Z39.86-2005)をめぐる技術動向にも留意してサンプル教材を製作した。その一つである「東洋医学概論・診断論」は、日本で最初にスキッパビリティーを実装したマルチメディアDAISY図書であり、評価に参加したセンター利用者の強い支持を得た。
結果と考察
音声、点字、画面による情報表示が可能なDAISY規格の教科書・教材を読み、PCを使って書く電子化された「読み書き」システムの構築によって、幅広い情報活用力を身につけることが可能になるという仮説の成否は、そのシステムを使いこなすために最低限必要なPCリテラシー訓練プログラムの有無に左右されるが、塩原センターにおける訓練プログラムの実証評価は、プロトタイプシステムとそれを使いこなすための訓練プログラムが弱視および全盲の利用者双方に有効であることを示した。
結論
国立5センターの理療教育課程利用者の大多数を占める中途視覚障害で弱視の利用者は理療の国家資格試験合格を目指して長時間の「読み書き」をしているという実態に基づき、音声、点字、画面による情報表示が可能なマルチメディアDAISY規格の教科書・教材と、PCベースの「読み書き」システムを開発し、システム活用のための訓練プログラムと共に評価した結果、弱視および全盲の利用者双方に、このプロトタイプシステムの活用により、理療教育に必要な「読み書き」環境を改善できることが示唆された。

公開日・更新日

公開日
2008-05-14
更新日
-

文献情報

文献番号
200725003B
報告書区分
総合
研究課題名
マルチメディアを活用した視覚障害者用教育訓練支援システムの研究開発
課題番号
H17-感覚器-一般-003
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
河村 宏(国立身体障害者リハビリテーションセンター・研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 北村 弥生(国立身体障害者リハビリテーションセンター・研究所)
  • 我澤 賢之(国立身体障害者リハビリテーションセンター・研究所)
  • 岩谷 力(国立身体障害者リハビリテーションセンター・総長)
  • 田村 一(国立身体障害者リハビリテーションセンター・更生訓練所)
  • 舘田美保(国立身体障害者リハビリテーションセンター・更生訓練所)
  • 小林好彦(国立塩原視力障害センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 感覚器障害研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
最新のITを活用して視覚障害者のリハビリテーションにおける教育訓練モデルを研究し、理療教育の向上と視覚障害者の職域拡大に資する教育訓練支援システムのプロトタイプを開発し評価する。
研究方法
国立視力センターと国リハセンターの理療教育課程利用者の「読み書き」の現況把握とニーズ調査を行い、平行してマルチメディアDAISY教材を整備して活用機会を増やすと共に、弱視者に漢字の知識を生かすことができるPCによる教材閲覧プロトタイプシステムを開発した。また、音声、画面表示、点字表示を適宜選択できる教科書・教材の「読み」の保障すると共に、PCを用いて電子的に「書く」技術を習得して幅広い対応力を身につけるための訓練プログラムも開発し、利用者による評価を行った。
結果と考察
塩原センターにおける訓練プログラムの実証評価は、プロトタイプシステムとそれを使いこなすための訓練プログラムが弱視および全盲の利用者双方に有効であることを示唆した。この結果にもとづいて、更にプロトタイプシステムと訓練プログラムを用いた試行的訓練プログラムを函館センターで実施し、その有効性が確認された。
結論
音声、点字、画面による情報表示が可能なマルチメディアDAISY規格の教科書・教材と、PCベースの「読み書き」システムを開発し、システム活用のための訓練プログラムと共に評価した結果、弱視および全盲の利用者双方に、このプロトタイプシステムの活用により、理療教育に必要な「読み書き」環境を改善できることが示唆された。

公開日・更新日

公開日
2008-04-08
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200725003C