座位保持装置の評価基準の作成に関する研究

文献情報

文献番号
200724016A
報告書区分
総括
研究課題名
座位保持装置の評価基準の作成に関する研究
課題番号
H18-障害-一般-008
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
相川 孝訓(国立身体障害者リハビリテーションセンター 研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 廣瀬 秀行(国立身体障害者リハビリテーションセンター 研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害保健福祉総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
6,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、構造や素材の異なる座位保持装置部品の機能、強度、耐久性、安全性などの工学的評価方法について、評価手法の確立により総合的な評価基準を作成することである。
研究方法
衝撃試験機の衝撃特性を確認して衝撃条件を設定可能にする。基準通りの試験を実施して問題点を確認する。材料力学的な検討により、基準の問題点を抽出する。破損情報を収集することにより、実際の破損データの確認と工学的試験条件の評価に使用する。アメリカでの試験状況調査の実施により、試験基準の改定に利用する。クッションの評価手法の開発に関しては、水分蒸散試験方法と測定装置を開発する。
結果と考察
衝撃試験機の特性の確認から衝撃的な荷重波形が確認できたため、衝撃試験条件を衝撃的でない条件側に拡張して設定できるように改良した。背支持部については4種類の試験が規定されているが、試験の実施を第三者機関へ委託して、試験サンプルの強度の確認と共に試験実施上の問題点について検討した。さらに、座位保持装置用完成用部品の指定申請における工学的試験結果について検討し、試験基準の中で問題があると思われるものとして構造フレームの走行耐久性試験を抽出した。以前に後方静的荷重試験を実施している頭部支持部については材料力学を用いた解析を行い、固定方法等の問題点を抽出した。また、座位保持装置の破損情報の収集を開始したが、収集データが少ないため、追加データを収集して破損データベースの作成を目指す。座位保持装置の試験状況調査では、アメリカ、シアトルの座位保持装置部品の製造業者を訪問し、アメリカでの試験状況について調査を実施して、試験内容や品質管理状況に関する情報が得られた。分担研究のクッションの評価手法の開発では、発汗を基本とした試験装置の開発の必要性が示唆され、水分蒸散試験方法を開発し、測定装置を製作した。
結論
座位保持装置部品の工学的評価方法確立のため、総合的に研究が進められた。最終年度である来年度は、さらに内容を深め、工学的評価基準の確認・改定についての提言を行う予定である。

公開日・更新日

公開日
2008-04-08
更新日
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