文献情報
文献番号
200722044A
報告書区分
総括
研究課題名
特定保健指導のアウトソーシング先に関するクオリティ評価ガイドの開発
課題番号
H19-循環器等(生習)-一般-010
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
森 晃爾(産業医科大学産業医実務研修センター)
研究分担者(所属機関)
- 石原逸子(産業医科大学産業保健学部)
- 亀田高志(産業医科大学産業医実務研修センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
7,380,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
医療保険者が質の高い保健指導サービス事業者を選定できる仕組みの構築に寄与するために、組織としての保健指導の質の管理状態を評価することによって、質の維持された委託先を選定するための「保健指導の質の評価ガイド」の開発を行った。
研究方法
保健指導の質の管理の実態について訪問調査を行うとともに、米国のEmployee Assistance Program (EAP) のCouncil on Accreditation等の機能認定の基準を参考として、「保健指導の質の評価ガイド(原案)」を作成した上で、保健指導サービス購入者、保健指導サービス提供者および有識者による妥当性の評価結果をもとにガイド原案の修正を行った。また、保健指導サービス事業者が保健指導の質を管理するための具体的な教育研修の内容の検討に資するために、特定保健指導実践者の行動目標及び能力特性を、コンピテンシーの概念・枠組みを用いて検討した。米国におけるEAPのCOAの運用状況の調査については、基準のみならず、認定の仕組みについても調査を行った。
結果と考察
「保健指導の質の評価ガイド」は、①第Ⅰ部-1 委託基準の遵守状況の確認(選択回答形式)、②第Ⅰ部-2 委託基準の遵守状況の確認(自由回答形式)、③第Ⅱ部 保健指導の質の管理状況の評価から成る保健指導の質の管理ガイドを完成させた。特定保健指導実践者に必要なコンピテンシーとしては、専門職としての基本的知識・技術に匹敵する「対人対応」「自己確立」「論理展開」等の能力特性が挙げられ、さらに、「組織開発」「革新創造」等高度なレベルの組織・運営・開発に積極的に関与していける能力特性が必要であることが示唆された。米国におけるEAPのCOAについては、明確な要求事項を設定し、2段階の審査を通して、技術的事項と経営的な事項を評価・改善する取り組みを行っていた。
結論
今後、「保健指導の質の評価ガイド」を利用して、アウトソーシングが行われる際の委託元による委託先の保健指導の質の管理に対する評価機能を高めるための具体的な仕組みの構築および保健指導サービス事業者が取り組むべき保健指導の質の向上の支援が必要と考えられた。
公開日・更新日
公開日
2015-10-07
更新日
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