民間衛生施設を活用した健康増進のための効果的なシステムの開発及び評価に関する研究

文献情報

文献番号
200722024A
報告書区分
総括
研究課題名
民間衛生施設を活用した健康増進のための効果的なシステムの開発及び評価に関する研究
課題番号
H18-循環器等(生習)-一般-042
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
大賀 英史(独立行政法人国立健康・栄養研究所 国際産学連携センター)
研究分担者(所属機関)
  • 廣田晃一(立行政法人国立健康・栄養研究所 情報センター)
  • 江指隆年(聖徳大学 人文学部)
  • 樋口満(早稲田大学スポーツ科学学術院)
  • 近藤高明(名古屋大学医学部保健学科)
  • 山下公平(墨田区向島保健センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
生活衛生施設の利用は、自分が住む地域のものが多くなるため、地域の暮らしで比較的頻度を高く利用される施設の来店機会に健康づくりを意識する仕組みを備えれば、生活習慣病予防にとっても最適な施設となることから、民間施設を利用した自主的な健康づくりの仕組みづくりを開発する。
研究方法
1)地域モデルの開発(地域の生活衛生施設の拠点の形成)
2)アドバイザー養成 研究班員及びH市の栄養改善推進員らで認定委員会を形成し、秋に試験を実施した。①学科試験は、食事、運動ガイドライン、ウォーキングの留置点、入浴、健康日本21地方計画、疫学等について、②実技試験は、自らの健康づくりの実践により改善したことを約7分で話し、実践性、説得力などの観点から評価した。
3)保医連携ほか地域の関連する団体との連携
 厚生科研・研究成果発表会(一般向け)をH市の医師会後援で開催し、研究成果の報告のみならず、ミニシンポジウムとして医師会、市の健康課の所管による市民ボランティア(健康づくり推進員)、市のまちづくりサポートセンター「10年後のまちと健康を考える」というテーマ論じた。
結果と考察
1)地域での生活衛生施設の拠点の形成
 銭湯、居酒屋、喫茶店での一連の流れの中で、日常の暮らしに関する姿勢を見直す機会は好評を博し、プログラムとして確立でき、仲間とともに、また個々人が自分流に楽しみながらすすめる健康づくりへの動機づけを確保する機会を設け、定着した。
2)アドバイザー養成 7人が受験し、6人が合格し、銭湯と喫茶店で、体組成計、血圧計を使った健康づくりの相談を実施。
3)保医連携ほか、地域の関連する団体との連携 この開催を契機に関連団体との連携体制が深まった。
結論
生活衛生施設の利用を通じた仲間づくり(ポピュレーションアプローチ)に魅力を感じて参加したメタボあるいはその予備群の者が、その活動を通して健康づくりに楽しみを見出し、本研究事業の実施以外の時間でも自ら取り組むことで、臨床データ上でも見ても大幅な改善を示した。ハイリスク者のリスク要因の除去に対して、個別ではなくグループの力を活用したポピュレーションアプローチが効果的。

公開日・更新日

公開日
2008-06-27
更新日
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