切除不能胆道がんに対する治療法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
200721062A
報告書区分
総括
研究課題名
切除不能胆道がんに対する治療法の確立に関する研究
課題番号
H19-がん臨床-一般-022
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
奥坂 拓志(国立がんセンター中央病院肝胆膵内科)
研究分担者(所属機関)
  • 古瀬 純司(国立がんセンター東病院肝胆膵内科)
  • 田中 克明(横浜市立大学医学部付属市民総合医療センター)
  • 大川 伸一(神奈川県立がんセンター消化器内科肝胆膵)
  • 朴 成和(静岡県立静岡がんセンター消化器内科)
  • 山雄 健次(愛知県がんセンター中央病院消化器内科医部)
  • 舩越 顕博(独立行政法人国立病院機構九州がんセンター消化器内科)
  • 山口 研成(埼玉県立がんセンター消化器内科)
  • 浜本 康夫(栃木県立がんセンター画像診断部)
  • 猪狩 功遺(癌研有明病院消化器内科)
  • 小室 泰司(東京都立駒込病院化学療法科)
  • 井口 東郎(独立行政法人国立病院機構四国がんセンター臨床研究部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
24,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
切除不能胆道がんの予後の改善を目指し、新規抗がん剤であるS-1を用いた化学療法の有用性をゲムシタビンを用いた化学療法とのランダム化比較試験にて検証する。
研究方法
まず、1)S-1を用いた2レジメン(S-1単独療法とS-1とゲムシタビンの併用療法)のランダム化第Ⅱ相試験を行い、有効性と安全性を十分に確認した上で、2)英国で進行中の第Ⅲ相試験後に明らかとなるゲムシタビンを用いた標準治療法と、1)のランダム化第Ⅱ相試験で選択される治療法とのランダム化第Ⅲ相試験を行う。S-1は切除不能胆道がんに対する2次治療薬としての期待も大きく、その有効性と安全性を明らかにするため、「ゲムシタビン耐性胆道がんにおけるS-1の臨床第Ⅱ相試験」も不随研究として行う。
結果と考察
本研究班では、最初にS-1単独療法とS-1とゲムシタビンの併用療法とのランダム化第Ⅱ相試験を実施し、より有用性が期待できるレジメンを慎重に選択することとしたが、本年度はこのランダム化第Ⅱ相試験をJCOG試験として実施するための作業が進められた。本研究は平成19年3月に本省より承認を得たが、これに先立ち1月より本研究組織内で研究計画について議論を重ね、プロトコールコンセプトの作成作業を開始した。3月にJCOG医学審査委員による事前レビュー審査会にプロトコールコンセプトを提出。事前相談会での指摘事項をうけ、コンセプトを修正、5月に本研究組織内での合意を得たのち、7月にJCOGプロトコールレビュー審査会において承認、9月にJCOG運営委員会において承認を得た。現在、本研究事務局とJCOGデータセンターにおいて最終プロトコールの策定にむけ作業が進められている。
また、付随研究として「ゲムシタビン耐性胆道がんに対するS-1の第Ⅱ相試験」を計画し、平成19年3月より登録を開始した。登録は順調に進められており、平成20年1月に40例中20例の登録が得られ、中間解析のため登録を一時休止した。
結論
切除不能胆道がんの予後の改善を目指し、新規抗がん剤であるS-1を用いた化学療法の有用性を検討する研究が進められており、まもなくS-1単独療法とS-1とゲムシタビンの併用療法とのランダム化第Ⅱ相試験が登録開始となる見込みである。

公開日・更新日

公開日
2008-04-21
更新日
-