文献情報
文献番号
                      199700340A
                  報告書区分
                      総括
                  研究課題名
                      ケアマップに関する研究
                  研究課題名(英字)
                      -
                  課題番号
                      -
                  研究年度
                      平成9(1997)年度
                  研究代表者(所属機関)
                      亀田 俊忠(亀田総合病院理事長)
                  研究分担者(所属機関)
                      - 福井次矢(京都大学医学部総合診療部教授)
 - 今中雄一(九州大学大学院医療システム学教室助教授)
 
研究区分
                      厚生科学研究費補助金 行政政策研究分野 情報技術開発研究事業
                  研究開始年度
                      平成9(1997)年度
                  研究終了予定年度
                      -
                  研究費
                      5,000,000円
                  研究者交替、所属機関変更
                      -
                  研究報告書(概要版)
研究目的
             診療プロセスは多職種が多側面で時系列に関与しており、医療提供に直接関わる物以外には把握が難しい。本研究は、情報システムや情報ネットワークを活用して診療プロセスを明示し、検討・参照を可能とする仕組みを構築し、診療の質と効率の向上に資することを目標としている。本研究は、(1)「ケア・マップ作成支援ツールを用いて多施設より同じ症例類型についてケア・マップを収集する過程について検討すること」、(2)「上記に基づき、ケア・マップの参照データベース(参照ライブラリー)構築上の要件を整理すること」、以上の二点を主たる目的とする。
      研究方法
             臨床家、システム・エンジニア、研究家が連携し、情報ネットワークを有効に活用するケア・マップ作成支援ツール(ソフトウエア)を試作し、仕様の評価と実用性の検討を行った。また、ケア・マップを広く収集し、広く参照が可能となる為のケア・マップデータベース(参照ライブラリ)についての要件の整理、可能性の検討を行った。
      結果と考察
            結果= ケア・マップ作成支援ツールを試作する際に、コンピュータ・ネットワークを活用した環境での動作が可能なことを前提とし、ソフトウエア作成ツールを検討した結果、Java開発ツールを使用し、試作を行った。
また、ケア・マップデータベースの構築には、ケア・マップデータの管理が容易であり、かつデータの格納・検索・参照が標準的な形式で可能となる形態での構築の検討を行った結果、(1)公的なサーバーを利用し、一カ所にデータを集中させる(2)各医療機関のサーバー上のデータ逐次検索する事により、ネットワーク網を1つのサーバーと見なす。以上2つの方式での可能性が考えられた。
考察= ケア・マップをデータベース化(参照ライブラリー)し、広くデータを収集し参照可能とするための要件を以下に述べる。
・広義の電子カルテとのデータ通信・交換をふまえて、ケア・マップデータベースの参照等も、情報通信規約(MML,MERIT-9)に準拠する。
・ケア・マップを参照ライブラリーとして格納する際に、症例類型毎に分類する必要がある。この分類には、現在取り組まれている診療報酬支払や医療評価をにらんだ症例類型体系に基づいて分類し格納することが望ましいと考える。
      また、ケア・マップデータベースの構築には、ケア・マップデータの管理が容易であり、かつデータの格納・検索・参照が標準的な形式で可能となる形態での構築の検討を行った結果、(1)公的なサーバーを利用し、一カ所にデータを集中させる(2)各医療機関のサーバー上のデータ逐次検索する事により、ネットワーク網を1つのサーバーと見なす。以上2つの方式での可能性が考えられた。
考察= ケア・マップをデータベース化(参照ライブラリー)し、広くデータを収集し参照可能とするための要件を以下に述べる。
・広義の電子カルテとのデータ通信・交換をふまえて、ケア・マップデータベースの参照等も、情報通信規約(MML,MERIT-9)に準拠する。
・ケア・マップを参照ライブラリーとして格納する際に、症例類型毎に分類する必要がある。この分類には、現在取り組まれている診療報酬支払や医療評価をにらんだ症例類型体系に基づいて分類し格納することが望ましいと考える。
結論
              コンピュータネットワークによるケア・マップの作成・明示は、診療プロセスのデータおよび表示形式の標準化を可能とし、診療プロセスの解析や多施設間比較に有用であることが確認された。
将来的に、パフォーマンス指標とともに開示できれば、アクセスした医療者は、最も成績のよいチームの診療プロセスを参照すること、すなわち、診療上のベンチワーキングが可能となる。
      将来的に、パフォーマンス指標とともに開示できれば、アクセスした医療者は、最も成績のよいチームの診療プロセスを参照すること、すなわち、診療上のベンチワーキングが可能となる。
公開日・更新日
公開日
          -
        更新日
          -