緩和ケアプログラムによる地域介入研究

文献情報

文献番号
200720003A
報告書区分
総括
研究課題名
緩和ケアプログラムによる地域介入研究
課題番号
H18-3次がん-戦略-002
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
江口 研二(帝京大学医学部内科学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 秋月 伸哉(国立がんセンター東病院臨床開発センター精神腫瘍開発学部)
  • 秋山 美紀(慶應義塾大学総合政策学部)
  • 石川 ベンジャミン光一(国立がんセンターがん対策情報センター情報システム課)
  • 内富 庸介(国立がんセンター東病院臨床開発センター精神腫瘍開発学部)
  • 木澤 義之(筑波大学大学院人間総合科学研究科)
  • 志真 泰夫(筑波メディカルセンター病院緩和医療科)
  • 的場 元弘(国立がんセンターがん対策情報センターがん対策医療情報サービス室)
  • 宮下 光令(東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻成人看護学/緩和ケア看護学分野)
  • 森田 達也(聖隷三方原病院緩和支持治療科)
  • 山口 拓洋(東京大学医学部附属病院臨床試験データ管理学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 第3次対がん総合戦略研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
127,450,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、地域単位の緩和ケア介入プログラムの整備と実施により、研究対象地域のがん患者のQuality of Lifeが向上するかを代理指標を用いて評価することを目的とする。2007年度は、1)地域での予備調査、2)介入マテリアル作成、3)研究地域組構築を目的とした。
研究方法
【予備調査】一般市民対象調査は、鶴岡地域、柏地域、浜松地域、長崎地域に居住する40歳以上79歳以下の一般市民を対象に層化二段階無作為抽出法による郵送調査を行なった。医療者対象調査は、同対象地域の病院医師、病院看護師、診療所医師、訪問看護ステーション看護師を対象に郵送法調査を行なった。

結果と考察
一般市民調査は8000名に調査票を送付し、回答を得た(回収率50%)。 がんになった場合、「安心して治療を受けられると思う」と答えた一般市民は33%、「あまり苦しくなく過ごせると思う」17%、「苦痛や心配には十分に対処してもらえると思う」19%、「安心して自宅で療養できる」8%と、がん療養に関する不安心配が多い。緩和ケアに関しては、「聞いたことがあるがよく知らない」49%、「聞いたことがない」32%であった。痛みを伴い予後が6ヶ月以内の場合の希望する療養場所としては、病院17%、自宅49%、緩和ケア病棟16%、その他11%であった。
医療者対象調査は、介入地域の病院医師1314名、病院看護師5216名、診療所医師1106名、訪問看護ステーション看護師271名に調査票を配布し、回答を得た(回収率31%、41%、21%、42%)。緩和ケアに関して「自信をもって診療に臨むことができる」と回答したのは、病院医師17%、病院看護師4%、診療所医師15%、訪問看護師5%と低く、緩和ケア教育や専門家の関与の必要性が浮き彫りになった。
上記の予備調査の結果から、1)緩和ケアの標準化と継続性の向上、2)がん患者・家族に対する適切な緩和ケアの知識の提供、3)地域の緩和ケアの包括的なコーディネーション、4)緩和ケア専門家による診療およびケアの提供、を中心とする地域緩和ケアプログラムを策定し、必要なマテリアルを作成した。また、これをもとに各介入地域は、それぞれの地域の状況や特性を鑑み、独自の行動計画を立案し、主要な医療機関を含むように研究組織を構築した。

結論
地域を対象とした緩和ケアの普及プロジェクトを行うために必要なものを明らかにする目的で予備調査を行った。それをもとに研究プロトコールおよびマテリアルを作成し、介入地域に医療機関・介護センターなどを含め、研究組織を構築した。2008年より、本プログラムによる介入を実施する。

公開日・更新日

公開日
2008-05-30
更新日
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