健やか親子21を推進するための母子保健情報の利活用および思春期やせ症防止のための学校保健との連携によるシステム構築に関する研究

文献情報

文献番号
200719027A
報告書区分
総括
研究課題名
健やか親子21を推進するための母子保健情報の利活用および思春期やせ症防止のための学校保健との連携によるシステム構築に関する研究
課題番号
H19-子ども-一般-008
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
山縣 然太朗(山梨大学大学院医学工学総合研究部社会医学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 松浦 賢長(福岡県立大学看護学部)
  • 尾島 俊之(浜松医科大学医学部健康社会医学)
  • 山中 龍宏(緑園こどもクリニック)
  • 山崎 嘉久(あいち小児保健医療総合センター)
  • 仲宗根 正(沖縄県福祉保健部)
  • 荒木田美香子(大阪大学大学院医学系研究科保健学)
  • 原田 正平(国立成育医療センター研究所成育医療政策科学研究室)
  • 村田 光範(和洋女子大学)
  • 薬袋 淳子(国際医療福祉大学小田原保健医療学部老年看護学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
17,600,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
母子保健分野に関する国民運動計画である「健やか親子21」の推進に資するため、平成17年度の中間評価を受け、「母子保健情報の利活用」と「関係団体の連携」の具体的方策を提示することを目的とする。
研究方法
1.「健やか親子21」に関する情報システムの構築およびその評価のフィードバック 
2.母子保健モニタリングシステムの構築
3.健やか親子21中間評価からみえる各種検討課題に関する研究
4.学校保健との連携によるシステム構築(特に思春期の不健康やせの対策について)
結果と考察
1.「健やか親子21」公式ホームページ(HP)の構築・運営を2001年度より継続して行い、そのアクセス数は51万件を超え、同HPの健やか親子21の情報拠点としての位置づけが、順調に公に認知されてきていると考えられた。
2.母子保健情報収集と活用のシステム構築あたって、作成したソフトの検証を愛知県および山梨県で行い、市町村のシステムの違いおよび収集情報の不統一を超えて保健所レベルでの解析と市町村への還元への目処がたった。
3.健やか親子21の「思春期の性」に関する指標の見直しに資するため、全国調査を実施した。「性行動は相手の身体や心を傷つける可能性があると思いますか」と「自分の身体を大切にしていますか」が、性行動と関連することが明らかとなり、新たな指標とすることを提言できた。また、思春期の健康に関してモニタリングするための調査票の作成と実施を文部科学省と連携して実施した。
4.思春期の不健康やせの防止に活用できるソフトの開発を行った。今後、これまでの知見を基に、学校で活用できるマニュアルの作成を行う予定である。
5.「学校保健との連携」については、思春期の健康モニタリングにおいて、文部科学省と実質的な連携ができた。また、保育所と学校、地域との連携について、発達障害などの具体的な事例を基にした連携のあり方を検討できた。
結論
1.健やか親子21のホームページが情報拠点として機能している。
2.個別データを活用する母子保健情報システムの活用目処がたった。
3.健やか親子21における「思春期の性感染症」「望まない妊娠」に関連する新たな指標設定に寄与した。
4.身体計測データを活用して思春期やせを予防啓発するソフトを開発した。
5.学校保健との連携を推進するための課題の一部を明らかにした。

公開日・更新日

公開日
2008-10-08
更新日
-