小児先天性疾患および難治性疾患における遺伝子診断法の標準化と国内実施施設の整備

文献情報

文献番号
200719017A
報告書区分
総括
研究課題名
小児先天性疾患および難治性疾患における遺伝子診断法の標準化と国内実施施設の整備
課題番号
H18-子ども-一般-005
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
緒方 勤(国立成育医療センター研究所小児思春期発育研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 小崎 健次郎(慶應義塾大学医学部小児科)
  • 池川 志郎(独立行政法人理化学研究所・遺伝子多型研究センター)
  • 大橋 博文(埼玉県立小児医療センター遺伝科)
  • 清河 信敬(国立成育医療センター研究所、発生・分化研究部)
  • 林 泰秀(群馬県立小児医療センター)
  • 新保 卓郎(国立国際医療センター研究所、医療生態学研究部)
  • 小杉 眞司(京都大学医学研究科、医療倫理学・遺伝子診療部)
  • 掛江 直子(国立成育医療センター研究所、成育政策科学研究部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
50,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
遺伝子検査は、多くの小児先天性疾患や難治性疾患の診断・治療を行う上で重要な役割を果たしているが、その臨床的基盤は極めて脆弱である。本研究の目的は、新しい変異検出技術を取り入れた標準的遺伝子診断法の確立と、長期的に遺伝子診断を継続できる国内中核施設の拠点化により、遺伝子診断研究の成果を医療に還元する体制を整備することである。
研究方法
遺伝子診断の標準化と中核的拠点施設の整備を行った。
結果と考察
診断拠点の整備では、全国の小児内分泌医師、小児遺伝医師、小児泌尿器医師を対象として、臨床診断および遺伝子診断のディスカッションができるインターネットサイト(成育疾患遺伝子医療システム)を成育医療センター内に設置した。このシステムの構築は、臨床診断と遺伝子診断に大きく寄与し、全国の患者および医師に有用な情報を発信する拠点となる。今後、関連学会と密接な連携を組、このシステムを円滑に運営することが重要である。
遺伝子診断の標準化では、易腫瘍発症製を有する先天奇形症候群であるヌーナン症候群およびその類縁疾患を対象とする遺伝子診断チップの作製、インプリンティング疾患を迅速診断する27のDMRに対するBio-COBRA法の開発、計60遺伝子を対象とする熱変性高速液体クロマトグラフィーを応用したDHPLC-COPPERプレート法による高速遺伝子変異スクリーニング法の構築、計50疾患にたいするFISH診断プローブの整備、小児固形腫瘍および小児血液系腫瘍における解析体制の整備をおこなった。さらに、遺伝子診断の標準化のために疾患遺伝子の変異をスクリーニングするシステムを設計し、その至適化を行なった。
また、支援体制として、遺伝子診断における費用対効果の評価と医療経済的支援体制の確立のために、遺伝子診断技術に関して、医療経済的検討を行うと共に、遺伝子診断の拠点化に必要な全国的遺伝カウンセリング体制の整備、遺伝子診断の拠点化に伴う倫理的基盤の確立を行った。
結論
新しい変異検出技術を取り入れた標準的遺伝子診断法の確立と、長期的に遺伝子診断を継続できる国内中核施設の拠点化により、遺伝子診断研究の成果を医療に還元する体制を整備する基盤整備が進められた。今後、関連学会と密接な連携を組み、このシステムを円滑に運営することが重要であると共に、経済的基盤整備が必要である。

公開日・更新日

公開日
2008-04-07
更新日
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