腎悪性腫瘍に対するラジオ波焼灼療法

文献情報

文献番号
200717026A
報告書区分
総括
研究課題名
腎悪性腫瘍に対するラジオ波焼灼療法
課題番号
H19-臨床試験-015
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
三村 秀文(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 郷原 英夫(岡山大学医学部・歯学部附属病院放射線科)
  • 森下 博之(京都第一赤十字病院 放射線科)
  • 山本 孝信(栃木県立がんセンター 画像診断部)
  • 三木 恒治(京都府立医科大学大学院医学研究科 泌尿器科学)
  • 加地 辰美(防衛医科大学校 放射線医学講座)
  • 山門 亨一郎(三重大学 放射線治療科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床試験推進研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
腎癌は増加を続けており、偶然発見された小腎癌でも高齢、低腎心肺機能などにより根治的な治療法である切除が施行できないことも少なくない。
腎ラジオ波焼灼術(RFA)は低侵襲な治療法であり、本研究により腎悪性腫瘍に対するRFAの有効性および安全性を科学的に評価し、低侵襲治療としてのRFAを標準的治療として導入するためのエビデンスを得るのが目的である。
研究方法
がん治療におけるIVR臨床試験組織JIVROSG(Japan Interventional Radiology in Oncology Study Group)により臨床試験を行った。構成は、参加研究組織52施設(日本IVR学会認定専門医所属)、グループ代表者1名(国立がんセンター中央病院 荒井保明)、プロトコール委員11名、効果・安全性評価委員会4名(Medical Oncologist 2名、日本IVR学会認定指導医2名)、統計顧問1名(生物統計学専門家)である。症例登録は大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)内のホームページの研究者限定サイトからのオンライン登録とした
本年度はプロトコール委員会でプロトコールの検討を行った。
結果と考察
本研究における臨床試験概要は以下の如くとなった。
対象は臨床的に切除不能な腎癌患者とした。
Primary endpointを安全性の評価とし、CTCAE ver3.0を用いて評価する。secondary endpointを臨床的有効性とし、造影CTでの造影効果の消失をもって評価する。さらに安全性評価を目的とする第Ⅰ相試験の方法については薬物療法における第Ⅰ相試験の概念を模し、3例を一段階として4週の観察期間をおき、重篤な有害事象頻度1/3以下を確認後次段階に進み、3段階9例の終了時点で第Ⅱ相試験に進むための安全性を最終評価する方法を採用した。
参加施設数:19。予定登録数:33例。
今回確定したRFAのプロトコールは、現実的な治療適応に即しているといえる。治療評価方法もRECISTに従った方法であり、その有用性についても、本研究により明らかにすることが可能と思われる。本年は組織構築、プロトコールの改訂、確定のみであるが、症例登録は平成20年4月を予定している。
結論
腎悪性腫瘍に対するラジオ波焼灼療法の有効性と安全性を検証し、標準的治療法へ向けてのエビデンスを確立する方法を確立した。

公開日・更新日

公開日
2011-05-27
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2008-12-16
更新日
-