内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術

文献情報

文献番号
200717018A
報告書区分
総括
研究課題名
内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術
課題番号
H19-臨床試験-017
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
田中 雅夫(九州大学大学院臨床・腫瘍外科)
研究分担者(所属機関)
  • 清水一雄(日本医科大学外科学講座)
  • 若林剛(岩手医科大学外科学講座)
  • 佐田 尚宏(自治医科大学鏡視下手術部)
  • 土井原博義(岡山大学乳腺・甲状腺)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床試験推進研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術とは内視鏡を用いて、頸部良性腫瘍の切除を行なう方法である。従来法では頸部に手術創が残り患者の精神的苦痛は少なくなく整容性の改善は重要な課題である。本手術では術創は衣服に隠れ頸部に切除痕は残らない。また内視鏡を用いることで小さい創からの手術操作が可能になり、より低侵襲である。本研究の目的は現在、先進医療として行なわれている内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術の手術手技を確立すること、術中術後経過、合併症等を検討しその有用性、安全性を確認することである。本研究の成果として内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術の手術手技が確立され、有用かつ安全であることが証明されれば、本術式の普及につながると思われる。また低侵襲手術のため現在より早期の回復が見込まれ、国民医療の向上に貢献できると思われる。
研究方法
甲状腺良性腫瘍、原発性上皮小体機能亢進症を適応症とし、患者本人のインフォームドコンセントを取得した上で、本内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術を施行する。個々の患者の術中術後経過、合併症等を詳細に検討し本術式の有用性、安全性を検討する。研究代表者および分担研究者はそれぞれの所属施設で対象患者に本術式を施行しその有用性、安全性について検討するが、さらに研究代表者がその臨床データを集積し、解析を行なう。研究期間は3年間であるが各年度総計約50症例の蓄積を目標とし平成21年度に本研究の最終的な報告を行なう。
結果と考察
上記、研究計画に基づき各研究施設ごとに医学倫理委員会の倫理審査を受け、本臨床試験への症例登録を開始する準備を整えた。
本研究は現在、自費診療または限られた先進医療承認施設でのみ施行されている内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術の有用性、安全性を確認することを目的としている。内視鏡および超音波切開凝固装置などの手術機器は腹部、胸部領域では汎用されており手術手技は保険収載され安全に一般医療として施行されている。本術式施行例の多い国内5施設の症例を集約して検討することで頚部領域においても内視鏡下手術の有用性、安全性が確認されうると考えられる。

結論
内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術が先進医療として承認された国内5施設にて、本術式の有用性、安全性を確認するために症例の解析研究を開始した。本研究に先立ち各施設において必要な倫理委員会の承認を得た。

公開日・更新日

公開日
2011-05-27
更新日
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研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2008-12-16
更新日
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