精神・神経分野における臨床研究の推進を目指した基盤整備に関する研究

文献情報

文献番号
200715024A
報告書区分
総括
研究課題名
精神・神経分野における臨床研究の推進を目指した基盤整備に関する研究
課題番号
H19-臨研(機関)-若手-005
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
三好 出(国立精神・神経センター 治験管理室)
研究分担者(所属機関)
  • 功刀 浩(国立精神・神経センター 研究所第三部部長)
  • 武田 伸一(国立精神・神経センター 遺伝子疾患治療研究部部長)
  • 後藤 雄一(国立精神・神経センター 研究所第二部部長)
  • 大森 崇(京都大学准教授)
  • 村田 美穂(国立精神・神経センター 病院第二病棟部部長)
  • 山田 光彦(国立精神・神経センター 研究所老人精神保健部部長)
  • 伊藤 弘人(国立精神・神経センター 研究所社会精神保健部部長)
  • 山岸 美奈子(国立精神・神経センター 治験管理室)
  • 玉浦 明美(国立精神・神経センター 治験管理室)
  • 奥津 務(国立精神・神経センター 薬剤部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
69,973,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
治験活性化5カ年計画では、日本の治験環境の改善を改善するためには治験の実施促進だけではなく、治験の基盤をなす臨床研究の質と量を改善することが必要であることが指摘された。当研究は、国立精神・神経センターにおいて、臨床研究の基盤である人材・ネットワーク等を創出するものであり、精神科・神経内科領域では教育・コンサルテーション・実施のサイクルを医師主導治験などの企画・実施を通じて作るものである。
研究方法
わが国の精神・神経分野の基礎研究から臨床応用への橋渡し研究、多施設共同における臨床研究推進のため、国立精神・神経センターは臨床研究実施体制整備3ヵ年計画を策定して臨床研究支援センターの構築をはじめとする体制整備に取り組む。
結果と考察
1)臨床研究支援センターの構築:平成19年度に生物統計家を配置し、臨床研究コンサルテーションシステムを構築した。2)人材育成:平成19年度はCRC2名、遺伝カウンセラー1名、専門性の高い医療事務員を雇用し、育成を開始した。また、臨床試験セミナーなどを開催し、中核病院としての役割を果たした。3)医療情報管理解析体制の整備:平成19年度にプロトコール作成の支援を行うチームを整備した。4)臨床研究コーディネート体制の整備:平成19年度には外部機関に当センターの客観的評価を依頼し、試験・研究の円滑なコーディネーションを行うための具体的な目標を設定した。5)臨床研究の実施に向けて、プロトコール作成など行った。
以降、平成20年度には臨床試験セミナーを継続すると共に、国際共同臨床試験を計画実施、被験者(患者)への啓発活動や情報発信、被験者への相談窓口機能を強化する。さらに、臨床研究において発生する有害事象の報告体制の確立を行う。
平成21年度には外部教育プログラムを利用すると共に、精神・神経領域に特化した教育プログラム、研究の科学的・倫理的側面について定期的に監視・指導するモニタリング・監査機能を整備、EDC(Electronic Data Capturing)を用いたデータセンター機能を備え、臨床研究基盤として機能することを目指す。
結論
プロジェクトマネジャー、データマネージャーやスタディコーディネーターを養成することにより、治験を含めた臨床研究全体を支援する「臨床研究支援センター」を構築し、創薬に向けた医師主導治験、質の高い介入試験、多施設共同臨床試験を実施することが目標になっている。

公開日・更新日

公開日
2008-06-11
更新日
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