アカデミック臨床研究機関(ARO)を用いた臨床研究拠点整備のための研究

文献情報

文献番号
200715023A
報告書区分
総括
研究課題名
アカデミック臨床研究機関(ARO)を用いた臨床研究拠点整備のための研究
課題番号
H19-臨研(機関)-若手-004
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
齋藤 康(国立大学法人千葉大学医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 小室 一成(国立大学法人千葉大学医学部附属病院)
  • 柴田 大朗(国立がんセンター がん対策情報センター)
  • 北田 光一(国立大学法人千葉大学医学部附属病院)
  • 金澤 薫(国立大学法人千葉大学医学部附属病院)
  • 花岡 英紀(国立大学法人千葉大学医学部附属病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
86,590,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
臨床研究の中心的役割を担うため人材育成、データセンターの構築、AROの設置が不可欠であり以下7項目を実施する。(1)固定型人材育成、(2)流動型人材育成、(3)AROの設置、(4)データセンター及びモニタリングシステムの構築、(5)トランスレーショナルリサーチとの融合、(6)被験者に対する保護体制の確立、(7)被験者登録割付センターの設置
研究方法
(1)臨床研究に必須の固定した人材を養成する。
(2)病棟や外来などで臨床研究の指導的立場となる人を対象とした人材育成を行う。
(3)AROに計画全体の司令塔となる臨床研究戦略会議を発足させる。
(4)症例報告書作成をベースとしたデータ収集および解析機能をもつシステムを導入しモニタリングシステムを導入する。
(5)千葉大学等から提供されたシーズをもとにトランスレーショナルリサーチを行う。
(6)IRB委員を対象とした教育プログラムおよび千葉大学臨床研究審査指針(マニュアル)を作成し公開する。
(7)登録割付センターの設置を目的としてシステムの導入と手順を確定し運用を行う。
結果と考察
(1)医師3、薬剤師2、法律家1名を固定型人材として雇用し、臨床研究に関する講義を実施した。
(2)外来や病棟のスタッフを対象とした教育を開始した。また近隣の基幹病院の研修を受け入れ、教育研修プランを作成した。
(3)病院内の組織のひとつとしてAROを位置づけ計画全体の司令塔となる委員会を設置し、AROの組織構築を開始した。
(4)臨床試験立案等の支援体制を確立し被験者登録割付システムを併せもつ臨床試験症例データ管理システムを導入した。
(5)研究計画立案時の助言を目的とし(3)で設置した委員会の下部組織としてシーズ評価専門部会を設置した。
(6)IRB委員に対し研修を行い医療スタッフに対し臨床研究に関する講義を実施した。教育用マニュアル・資料を作成した。
(7)被験者登録割付システムの導入を臨床試験症例データ管理システムと連動して実施した。
 初年度は目標をほぼ達成できた。固定型および流動型人材育成として院内・院外の医療関係者に対し教育を行った。この取り組みはマスコミでも紹介されるに至った。大学としての組織体制の整備を行い今後の臨床研拠点としての役割を担う準備ができたと考える。
結論
本年度はAROを用いた臨床研究拠点整備として7つの目標を掲げ具体的な方策を立案し達成した。来年度以降も計画に沿って実施する。

公開日・更新日

公開日
2008-04-02
更新日
-