臨床研究の実施・成果の高品質化に必須なデータマネジメント教育プログラムの開発および普及

文献情報

文献番号
200715019A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研究の実施・成果の高品質化に必須なデータマネジメント教育プログラムの開発および普及
課題番号
H18-臨研(教育)-若手-004
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
成川 衛(北里大学大学院薬学研究科 臨床薬学研究センター・医薬開発部門)
研究分担者(所属機関)
  • 青木 大輔(慶應義塾大学医学部)
  • 青谷 恵利子 (北里研究所臨床薬理研究所)
  • 北岡 有喜(京都医療センター医療情報部)
  • 佐々木 康綱(埼玉医科大学腫瘍内科)
  • 高橋 史朗(北里大学薬学部臨床統計部門)
  • 武林 亨(慶應義塾大学医学部)
  • 中村 秀文(国立成育医療センター治験管理室)
  • 藤原 恵一(埼玉医科大学婦人科腫瘍科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
12,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
臨床研究の結果は、研究を通じて得られたデータを基に導かれる。その結果又は結論の信頼性、頑健性はデータの品質に大きく依存することから、臨床研究におけるデータマネジメント(以下「DM」)業務は、研究の品質を左右する重要な役割を担う。本研究は、質の高い臨床研究を行うために必要なDM教育プログラムの開発及びその普及方法について検討し、我が国の臨床研究データの品質水準を向上させることを目的とする。
研究方法
昨年度の研究結果を踏まえ、本研究では、DM業務の中でも特にセントラルDM業務を中心に、臨床研究に関する知識・経験を有しない初級者が受講可能な入門的な教育プログラムを開発する。また、講義による教育については週1回夕方など受講者が参加しやすい形態とし、併せてインターネットを利用した遠隔同時講義やストリーミング配信による講義も検討する。
結果と考察
本年度の研究では、具体的なDM教育プログラムの作成に着手し、講義プログラム及び実習プログラムを作成し、15の講義及び2日間の実習を試行した。また、講義については、遠方施設での受講や夜間・休日などを利用した学習を可能とすべく、インターネットを利用した遠隔同時講義システム及びストリーミング配信による講義システムを構築するとともに、教材提供及び関係者間の情報交換の場として本研究班のホームページを立ち上げ、関係者による利用を開始した。
本年度の講義及び実習を通じて、受講者においては、DM業務の役割・重要性に対する理解とともに、DM業務の実施に必要とされる一通りの基本的知識を身につけることができたものと考える。同時に、講師及び実習インストラクターの方々にとっても、臨床研究におけるDM業務あるいはDMという概念を再認識する機会になったものと考えている。実際のDM業務は、臨床研究の規模・性格や、研究施設の状況等により異なってくるものであることも踏まえながら、今後、教育プログラムの充実を図っていく必要がある。
結論
研究2年目の本年度は、DM教育のための講義プログラム及び実習プログラムを作成・実施するとともに、遠隔同時講義システム及びストリーミング配信による講義システムの構築、本研究班のホームページの立ち上げ等を行った。今後、関係者からの意見等を踏まえながら教育プログラムの充実を図り、それを普及させていくことにより実際にデータマネージャーを育成し、我が国の臨床研究データの品質向上に寄与していくことが重要である。

公開日・更新日

公開日
2008-06-11
更新日
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