多施設臨床研究ネットワークの中核機能を担うクリニカルリサーチセンターの整備

文献情報

文献番号
200715011A
報告書区分
総括
研究課題名
多施設臨床研究ネットワークの中核機能を担うクリニカルリサーチセンターの整備
課題番号
H18-臨研(機関)-若手-001
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
武林 亨(慶應義塾大学医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 相川直樹(慶應義塾大学医学部)
  • 相磯貞和(慶應義塾大学医学部)
  • 池上直己(慶應義塾大学医学部)
  • 河上裕(慶應義塾大学医学部)
  • 久保田哲朗(慶應義塾大学医学部)
  • 谷川原祐介(慶應義塾大学医学部)
  • 椿広計(筑波大学大学院ビジネス科学研究科)
  • 日比紀文(慶應義塾大学医学部)
  • 安井正人(慶應義塾大学医学部)
  • 大前和幸(慶應義塾大学医学部)
  • 半田誠(慶應義塾大学医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
85,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
大学医学部・病院として新しい高度先進医療と画期的創薬に寄与する治験・臨床研究実施体制を確立すること,および質の高い研究実施支援体制(人材育成システム・データ管理体制・信頼性保証体制)の整備を通じて,関東圏における臨床研究ネットワークを構築すること
研究方法
研究開始時の現状分析で取り組みを優先すべきと考えられた5つの側面に,平成19年3月30日に告示された新たな治験活性化5ヵ年計画の「中核病院に期待される体制・機能」を加味し,以下の6つの観点から取り組みを行った.(1)治験・臨床研究の実施・実施支援体制の整備,(2)治験・臨床研究の体制・効率の改善,(3)データ管理システム等の開発・導入(IT化の促進),(4)人材育成,(5)信頼性保証体制の整備・啓発活動,(6)国際共同治験・医師主導治験・質の高い臨床研究への取り組み.以上を通じ,治験・臨床研究の担い手となる治験を含む臨床研究の研究者,研究支援人材の育成を図った
結果と考察
治験・臨床研究の実施基盤の整備が一層進んだことにより,臨床研究を専門とする医師8名,CRC5名,データ管理者2名の人材育成対象者に対する知識・スキル教育と,実際の治験・臨床研究の立案・実施を通したOJT教育を行った.さらに,国際共同治験のアジア(日本)担当クリニカルコーディネーティングセンターとして,医師による組み入れ判定業務を担うことで,国際共同治験を視野に入れた育成を行うことが可能となった.一方,治験実施環境の整備としては,効率の改善を掲げて各プロセスの包括的な見直しを行い,業務の簡素化,依頼から契約までの期間の半減等の成果を得た.また,一層のIT化を促進し,データ管理システムの運用に加え,症例把握システムの導入を図った.さらに,IRB委員に対する教育セミナー参加を含め,信頼性保証体制の整備を進めた
結論
臨床研究・治験を専門とする人材の育成に必要な基盤の整備が進んだことにより,一元的な体制が整い,データ管理に加え,プロトコール作成支援,臨床研究教育などを含めた総合的な実施支援体制が構築された.これにより,今後,医師主導治験や多施設共同臨床試験の積極的な実施を図ることとする.また,治験環境の整備に基づき,稀少疾患や難治性疾患,あるいは高度な医療基盤が必要とされる比較的難易度の高い治験や臨床研究の実施推進を図る

公開日・更新日

公開日
2008-04-18
更新日
-