低出生体重児の無呼吸発作に対するドキサプラムの安全性・有効性に関する研究(若手医師・協力者活用に要する研究)

文献情報

文献番号
200715007A
報告書区分
総括
研究課題名
低出生体重児の無呼吸発作に対するドキサプラムの安全性・有効性に関する研究(若手医師・協力者活用に要する研究)
課題番号
H17-チーム(小児)-若手-003
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
北島 博之(地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター 新生児科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
4,875,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
「新生児ランダム化比較試験ガイダンス」(新生児臨床研究ネットワーク)を踏襲しつつ、臨床研究計画の作成過程に参加し、より信頼性・科学性を高め、その過程において、臨床研究実施の方法論を習得、研究することを目的とする。
研究方法
新生児臨床研究ネットワークがコーディネートする「低出生体重児の無呼吸発作に対するドキサプラムの低用量静脈内持続投与法に関するランダム化比較試験」の臨床研究において行う。
結果と考察
実施計画確定のため日本臨床研究支援ユニットとの討議を重ね、試験を実施した。試験薬配布および試験薬出納帳の作製、模擬演習登録を本臨床研究専用のホームページを通じて開始し、層別化因子である施設、在胎期間、アミノフィリン不応判定理由を用いて登録・割付けシステムおよび各研究参加施設の環境の検証をおこない、テストランの結果を確認した。その後、各参加施設での倫理委員会申請を行い、承認の得られた施設より研究を随時開始した。臨床研究開始後、臨床現場の研究支援の1つとして試験の流れのフローチャート、また看護師等コメディカルへのスムーズな協力を可能にするために看護師、医師がそれぞれ行うことを整理した文書を作製し、臨床研究支援として有効に使用できた。試験開始後、実施状況の確認と今後の方針等について打ち合わせをする会議、親研究主任研究者の主催する班会議に出席し、中間での試験進捗状況の確認を行った。また、随時倫理申請の支援として、審査委員会での情報を収集・解析し、他施設への提供、申請に際しての必要書類の整理、送付を継続しておこなった。
結論
「低出生体重児の無呼吸発作に対するドキサプラムの低用量静脈内持続投与法に関するランダム化比較試験」の研究を計画、臨床研究を実施した。本研究専用のホームページを通じての模擬演習登録を開始し、登録・割付けシステムおよび各研究参加施設の環境の検証をおこない、テストランの結果を確認し有効に活用できた。新生児臨床研究ネットワークの臨床研究支援システムは、オンタイムで登録進捗状況を確認、また有害事象の登録も可能になっていが、試験開始後は、その登録状況、データの確認等の進捗状況の把握が重要である事も再認識した。現時点では最終的な集積データのクリーニング作業を含めた固定、統計処理・解析まで至っていないが今後も継続して臨床研究完結まで関わる予定である。

公開日・更新日

公開日
2008-04-07
更新日
-

文献情報

文献番号
200715007B
報告書区分
総合
研究課題名
低出生体重児の無呼吸発作に対するドキサプラムの安全性・有効性に関する研究(若手医師・協力者活用に要する研究)
課題番号
H17-チーム(小児)-若手-003
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
北島 博之(地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター 新生児科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
「新生児ランダム化比較試験ガイダンス」(新生児臨床研究ネットワーク)を踏襲しつつ、臨床研究計画の作成過程に参加し、より信頼性・科学性を高め、その過程において、臨床研究実施の方法論を習得、研究することを目的とする。
研究方法
新生児臨床研究ネットワークがコーディネートする「低出生体重児の無呼吸発作に対するドキサプラムの低用量静脈内持続投与法に関するランダム化比較試験」の臨床研究において行う。
結果と考察
上記臨床研究は、未熟児無呼吸発作治療薬として適応承認されている静注用アミノフィリンに不応性の無呼吸発作の患児に対しドキサプラムの安全性・有効性を検証することを目的としている。超低出生体重児の無呼吸発作、特に薬物治療を必要とした無呼吸発作の頻度、重症度基準設定と対応の詳細、ドキサプラム、アミノフィリンの使用量および使用法についての確認・調査、ドキサプラム投与症例における有効血中濃度による至適投与量・投与法の検討、長期予後確認のためのフォローアップ計画などに基づき計画書を作製した。インターネットによる症例登録・割付け、および試験管理システムの見直しと確認を行い本臨床試験専用のホームページ作成をおこなった。試験実施に当たっては、試験薬配布および試験薬出納帳の作製、模擬演習登録を本臨床研究専用のホームページを通じて開始し、登録・割付けシステムおよび各研究参加施設の環境の検証をおこない、テストランの結果を確認した。その後、承認の得られた施設より研究を随時開始した。試験開始後、実施状況の確認と今後の方針等についての会議、親研究主任研究者の主催する班会議に出席し、中間での試験進捗状況の確認を行った。また、随時倫理申請の支援として、審査委員会での情報を収集・解析し、他施設への提供、申請に際しての必要書類の整理、送付を継続しておこなった。
結論
臨床研究を計画、実施した。専用のホームページを作製し模擬演習登録を行い、登録・割付けシステムおよび参加施設の環境の検証後、有効に活用できた。データの確認等の進捗状況の把握が重要である事も再認識した。現時点では最終的な集積データのクリーニング作業を含めた固定、統計処理・解析まで至っていないが継続して臨床研究完結まで関わる予定である。計画策定、実施の過程においては日本臨床研究支援ユニットの協力により、臨床試験計画論、方法論の両面にわたり習得することができた。

公開日・更新日

公開日
2008-04-07
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200715007C

成果

専門的・学術的観点からの成果
「低出生体重児の無呼吸発作に対するドキサプラムの低用量静脈内持続投与法に関するランダム化比較試験」の研究を計画、臨床研究を実施した。その過程で、臨床試験支援システムとしてのホームページ作成、登録・割付けシステムの開発、予後フォローアップ体制まで含めた新生児・小児の臨床研究に活用可能な臨床研究支援システム、並びにその実施支援の人材を育成しえた。今後幅広く臨床研究に適応、発展させえる地盤の構築を行いえた。
臨床的観点からの成果
未熟児無呼吸発作治療薬として適応承認されている静注用アミノフィリンに不応性の無呼吸発作に対し、ドキサプラムの安全性・有効性を検証することを目的とした臨床試験を、より専門的な観点をもつ人材を育成しつつ、計画、実施した。この臨床試験計画の信頼性とともにドキサプラムが未熟児無呼吸発作に安全に投与できることが証明されれば、新生児・未熟児に対しては禁忌であるにもかかわらず、臨床現場でなお使用されている現実のあるドキサプラムが、より安全に投与でき、未熟児新生児医療に大きな貢献をもたらすことができる。
ガイドライン等の開発
なし
その他行政的観点からの成果
臨床試験実施の計画、実施方法の習得をふくめて、その体制整備を充実させることで、特にこども病院において、こどもを対象とした臨床試験、治験の増加が見込まれ、臨床現場での新生児、小児に対しての適応外使用の問題の解決のため一歩前進がえられた。また多施設での臨床試験を実施することで、他の施設とともにわが国の小児治験、臨床試験、小児医療をリードしていくことができつつある。結果としてその実施体制の充実にともない新たな治験活性化5カ年計画にもとづき、大阪府立母子保健総合医療センターは治験拠点病院に選択された。
その他のインパクト
なし

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
0件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2015-05-26
更新日
-