文献情報
文献番号
200706011A
報告書区分
総括
研究課題名
サイトカインによる増幅培養臍帯血による臍帯血移植の臨床試験
課題番号
H17-再生-一般-013
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
中畑 龍俊(財団法人先端医療振興財団 血液再生研究グループ)
研究分担者(所属機関)
- 金倉 譲(大阪大学大学院医学系研究科 血液・腫瘍内科)
- 前川 平(京都大学医学部付属病院 輸血細胞治療部)
- 平家 俊男(京都大学大学院 発達小児科)
- 清水 則夫(東京医科歯科大学 難治疾患研究所)
- 伊藤 仁也(先端医療センター)
- 田中 宏和(先端医療センター)
- 永井 謙一(先端医療センター 診療開発部)
- 村上 雅義(財団法人先端医療振興財団 臨床情報研究センター)
- 島津 光伸(株式会社三菱化学メディエンス 事業開発本部 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 再生医療等研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
43,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、造血幹/前駆細胞の絶対数不足から生じる臍帯血移植の問題点 (生着不全、造血回復遅延など)を解決するため、ex vivo増幅臍帯血を臍帯血移植へ臨床応用し、その有効性及び安全性を証明すること、さらにはex vivo増幅臍帯血移植を新たな治療法として確立することを目的としている。
研究方法
本年度は、これまでに我々が実施してきた基礎研究や基盤整備を背景として、ex vivo増幅臍帯血を用いた臨床研究「急性白血病患者に対する同種臍帯血由来ex vivo増幅CD34陽性細胞移植に関する臨床第I相/前期第II相試験」を2006年4月1日より開始した。
本年度はプロトコルにおける適格基準、前処置の変更により適応を拡大し、臨床研究を推進させると同時に、我々の開発した細胞プロセッシング法の検証、品質管理法における評価系の開発、及び検証を行うことにより、各々における具体的なガイドラインを作成すること、さらには移植後の再発や感染症に対する検査法、治療法の開発を行うことにより、移植成績の向上に貢献することを目的として研究を実施した。
本年度はプロトコルにおける適格基準、前処置の変更により適応を拡大し、臨床研究を推進させると同時に、我々の開発した細胞プロセッシング法の検証、品質管理法における評価系の開発、及び検証を行うことにより、各々における具体的なガイドラインを作成すること、さらには移植後の再発や感染症に対する検査法、治療法の開発を行うことにより、移植成績の向上に貢献することを目的として研究を実施した。
結果と考察
本年度、これまでの総合的な基礎研究、基盤整備を背景として、臨床研究を開始した。また我々が確立した細胞プロセッシング法、品質管理法の検証を行い、その有用性、及び安全性を確認した。
本研究を含め、幹細胞を利用した再生医療に関しては、「ヒト又は動物由来成分を原料として製造される医薬品等の品質及び安全性確保について」(医薬発第1314号、厚労省医薬安全局長通知)、「トランスレーショナルリサーチ実施にあたっての共通倫理審査指針」、さらには2006年9月1日「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」が厚生労働省から施行され、わが国におけるヒト幹細胞臨床研究のあり方、方向性が示されたといえる。しかしながら現状の法体系や指針の枠組みの中で、円滑に研究を進めていくためには、治療用細胞製剤の品質管理方法一つをとっても、その項目、規格値設定等未だ多くの解決すべき課題が残されている。
本研究を含め、幹細胞を利用した再生医療に関しては、「ヒト又は動物由来成分を原料として製造される医薬品等の品質及び安全性確保について」(医薬発第1314号、厚労省医薬安全局長通知)、「トランスレーショナルリサーチ実施にあたっての共通倫理審査指針」、さらには2006年9月1日「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」が厚生労働省から施行され、わが国におけるヒト幹細胞臨床研究のあり方、方向性が示されたといえる。しかしながら現状の法体系や指針の枠組みの中で、円滑に研究を進めていくためには、治療用細胞製剤の品質管理方法一つをとっても、その項目、規格値設定等未だ多くの解決すべき課題が残されている。
結論
今後は臨床研究を推進させると同時に、治療用細胞製剤をいかに安全に臨床応用すべきかについて具体的に示す先駆け的な研究として、我々が開発した細胞プロセッシング法、品質管理法を普及、発展させるための研究活動を継続する予定である。
公開日・更新日
公開日
2011-05-27
更新日
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