文献情報
文献番号
200705028A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機器GCPの現状と海外の動向に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H19-特別-指定-033
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
山本 晴子(国立循環器病センター 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 成川 衛(北里大学 薬学部)
- 上崎 勇一(株式会社 カネカ)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
2,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
医療機器の臨床評価、臨床試験の実施に関する欧米諸国の規制制度について調査を行い、その結果を踏まえて、日本における「医療機器GCP」の適正かつ円滑な運用について検討する。
研究方法
1.世界の主要な医療機器GCPに関する比較検討
世界の主要なGCPとして、ICH-GCP、ISO-GCP、US-GCP及びJ-GCPを選択して検討した。
2.米国における医療機器GCPの運用状況調査
米国における医療機器の臨床評価、臨床試験の実施に関する規制制度について、文献及びweb-site情報の調査に加えて、医療機器の規制(臨床試験、承認審査等)を所管する政府機関であるFDA・CDRH(食品医薬品局・医療機器放射線管理センター)、医療機器の臨床試験を数多く実施しているWashington Hospital Centerを訪問して関係者を対象とした現地調査を実施し、情報収集を行った。
世界の主要なGCPとして、ICH-GCP、ISO-GCP、US-GCP及びJ-GCPを選択して検討した。
2.米国における医療機器GCPの運用状況調査
米国における医療機器の臨床評価、臨床試験の実施に関する規制制度について、文献及びweb-site情報の調査に加えて、医療機器の規制(臨床試験、承認審査等)を所管する政府機関であるFDA・CDRH(食品医薬品局・医療機器放射線管理センター)、医療機器の臨床試験を数多く実施しているWashington Hospital Centerを訪問して関係者を対象とした現地調査を実施し、情報収集を行った。
結果と考察
1.世界の主要な医療機器GCPに関する比較検討を行った。J-GCPとUS-GCPを中心に、実際の運用面の実態も考慮し、その差異の程度を評価した。総論的には、幾つかの違いはあるものの重大な差異及び矛盾はなく、適切な運用が図られれば、これらのうちいずれかのGCPを遵守して実施された臨床試験の信頼性及び正確性については、満足すべき結果が得られると期待された。
2.米国における医療機器GCPの運用状況を調査した。米国では、医療機器の臨床試験に関する規制や手続きが臨床試験のリスクの大きさによってレベル分けされているというのが大きな特徴であった。形態、メカニズム、使用法等の面で多様性に富んでいるという医療機器の特性を踏まえ、我が国においても、そのリスクに応じた規制のあり方、承認申請に際しての臨床試験データの必要性の有無等について、被験者の保護を大前提とした上で、柔軟な検討が行われるべきであろう。併せて、医療機関における臨床試験の実施体制、特に臨床試験支援人材のさらなる育成とその活躍の場の整備が急務であると考えられた。
2.米国における医療機器GCPの運用状況を調査した。米国では、医療機器の臨床試験に関する規制や手続きが臨床試験のリスクの大きさによってレベル分けされているというのが大きな特徴であった。形態、メカニズム、使用法等の面で多様性に富んでいるという医療機器の特性を踏まえ、我が国においても、そのリスクに応じた規制のあり方、承認申請に際しての臨床試験データの必要性の有無等について、被験者の保護を大前提とした上で、柔軟な検討が行われるべきであろう。併せて、医療機関における臨床試験の実施体制、特に臨床試験支援人材のさらなる育成とその活躍の場の整備が急務であると考えられた。
結論
医療機器の国内における臨床開発を推進するためには、形態、メカニズム、使用法等の面で多様性に富んでいるという医療機器の特性を踏まえ、リスクに応じた規制のあり方、承認申請に際しての臨床試験データの必要性の有無等について、被験者の保護を大前提とした上で、柔軟な検討が行われるべきである。併せて、医療機関における臨床試験の実施体制、特に臨床試験支援人材のさらなる育成とその活躍の場の整備が急務である。
公開日・更新日
公開日
2015-06-17
更新日
-