医療機器の性能基準設定に関する研究

文献情報

文献番号
200637006A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機器の性能基準設定に関する研究
課題番号
H16-医薬-一般-006
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
梶谷 文彦(川崎医療短期大学 臨床工学科)
研究分担者(所属機関)
  • 古川 孝(日本医療機器産業連合会)
  • 原 量宏(香川大学医学部附属病院 医療情報部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
5,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
「性能基準」関連は、医療機器が有すべき「性能」に関する概念を明確化し、しかもその概念は社会的に容認される科学的根拠に裏付けられた定義を明確にしつつ、「医療機器の性能基準ガイドライン」を策定することと、初年度に相当する「ソフトウエア」関連は、将来の医療機器のソフトウエアに関する規制を想定した問題点等を明らかにすることを目的とした。
研究方法
「性能基準」関連は、3年間の研究成果のとりまとめを中心課題とし、補足的な研究を行なった。分担研究班における研究結果は研究班会議にて審議し、そこでの審議結果を分担研究班にフィードバックしながら、研究の追加を指示したり、研究成果を取りまとめる方向付けを与えたりした。また、「X線CT診断装置ユーザの意見を聞く会」を開催し、その意見を分担研究班における検討に役立たせるよう計らった。一方、「ソフトウエア」関連は、新たな分担研究班を構成し、医療機器のソフトウエアに関する問題点等を洗い出すための基本調査を行った。
結果と考察
「性能基準」関連では、3年間の研究成果を「医療機器の性能基準ガイドライン策定のための基礎検討報告書」としてまとめた。この報告書は、医療機器の性能基準ガイドライン策定のための一里塚であり、医療機器の性能を決定するための「道しるべ」としての基本的な役割は果たせるものになっている。
「ソフトウエア」関連は、「医療機器のソフトウエアに関する基本調査報告書」として研究成果を取りまとめた。「性能基準」に関連して提起された課題への解決法は、今後の検討に待たざるを得ない。「ソフトウエア」関連の多くの課題は、今後、その調査方法も含めて検討を継続させる必要がある。
結論
「性能基準」関連は、「医療機器の性能基準ガイドライン策定のための基礎検討報告書」として、3年間の研究結果を取りまとめ、「性能」の考え方と「規制する性能の範囲」に関する方向付けが出来た。関連課題に関しては、いずれ検討を行う必要がある。「ソフトウエア」関連は、調査結果を「医療機器のソフトウエアに関する基本調査報告書」として取りまとめた。諸課題に関しては引き続き検討を行い、最終的には、薬事業務に関する医療機器のソフトウエアの審査ガイドラインや開発段階における体制整備のガイドラインなどの策定を目指すことが望ましい。

公開日・更新日

公開日
2007-04-20
更新日
-

文献情報

文献番号
200637006B
報告書区分
総合
研究課題名
医療機器の性能基準設定に関する研究
課題番号
H16-医薬-一般-006
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
梶谷 文彦(川崎医療短期大学 臨床工学科)
研究分担者(所属機関)
  • 古川 孝(日本医療機器産業連合会)
  • 原 量宏(香川大学医学部附属病院 医療情報部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、医療機器の機械(装置)及び器具(材料)が有すべき「性能」に関する概念を明確化し、「医療機器の性能基準ガイドライン」を策定することと「医療機器のソフトウエアの基本調査」を行うことである。
研究方法
「性能基準」関連の研究は、初年度の平成16年度より、主として医療機器企業の開発、規格、規制に関連する専門家から成る分担研究班を組織し、種々の資料調査と分析、医療関係者へのヒアリング、企業関係者へのアンケート、及び分担研究班並びに研究班会議における検討などの活動を行った。一方、「ソフトウエア」関連の研究は、平成18年度に新たに医療情報システムの研究者や医療機器企業のソフトウエア開発、ソフトウエアの規格や規制に詳しい専門家から成る分担研究班を組織し研究した。
結果と考察
「性能基準」関連の研究は、当初の目的の「医療機器の性能基準ガイドライン」の策定までには至らなかったが、策定に必要な種々の検討結果を「医療機器の性能基準ガイドライン策定のための基礎検討報告書」として取りまとめた。また、「ソフトウエア」関連の研究は、「医療機器のソフトウエアに関する基本調査報告書」を取りまとめた。
「性能基準」関連の3年間の研究結果を総括すると、「性能」の考え方と「規制する性能の範囲」については方向付けが与えられた。一方、「性能規制」に関する課題が提起された。「ソフトウエア」関連の研究では、医療機器のソフトウエアに関する課題に優先度を設けて対応する必要があろう。また、国際的な規格や規制の活動に積極的に関与しつつ情報を収集し、国際的な整合を有し、かつ、我が国にとって現実的な規制の導入方法を検討していく必要がある。
結論
「性能基準」関連の研究では、「医療機器の性能基準ガイドライン」を策定するための基礎検討としては十分な研究成果が得られた。「性能規制」に関して提起された多くの課題については、別途、検討を行う必要がある。一方、「ソフトウエア」関連は、諸課題に関して引き続き検討を行い、最終的には、薬事業務に関する医療機器のソフトウエアの審査ガイドラインや開発段階における体制整備のガイドラインなどの策定を目指すことが望ましい。

公開日・更新日

公開日
2007-04-20
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200637006C

成果

専門的・学術的観点からの成果
「性能基準」関連の研究においては、当初の目的の「医療機器の性能基準ガイドライン」策定までは至らなかったが、策定に必要な種々の検討結果を「医療機器の性能基準ガイドライン策定のための基礎検討報告書」として取りまとめた。また、「ソフトウエア」関連の研究については、「医療機器のソフトウエアに関する基本調査報告書」として取りまとめた。
臨床的観点からの成果
医療機器の性能基準が、臨床上不可欠な要素を盛り込むとともに、臨床上の有用性を担保するための枠組みを示すことが出来たので医療機器にかかわる多くの関係者に活用され、この分野の研究を促進する礎になると考える。また、医療機器のソフトウエアを単独で承認・認証する場合の臨床面での課題についても検討した。
ガイドライン等の開発
「性能基準」関連の研究においては、医療機器の性能基準ガイドライン策定のための基礎検討報告書」を参考に、課題等を整理し、「医療機器の性能基準ガイドライン」を策定する必要がある。また、「ソフトウエア」関連の研究に関しては、最終的には、薬事業務に関する医療機器のソフトウエアの審査ガイドラインや開発段階における体制整備のガイドラインなどの策定を目指す必要がある。
その他行政的観点からの成果
医療機器の性能基準に関しては、必ずしも明確な概念定義がなされていなかった「医療機器の性能」に関する考え方の大枠と、性能規制のあり方を提言することが出来た。また、性能規制上の諸課題も検討することが出来た。医療機器のソフトウエアに関しては、規制のあり方を検討する前段階としての諸課題を整理することができた。
その他のインパクト
特記事項なし

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
0件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2017-05-30
更新日
-