急性胆管炎、急性胆嚢炎、急性膵炎診療ガイドラインの効果的な普及に向けた使用後調査ならびに臨床研究

文献情報

文献番号
200634130A
報告書区分
総括
研究課題名
急性胆管炎、急性胆嚢炎、急性膵炎診療ガイドラインの効果的な普及に向けた使用後調査ならびに臨床研究
課題番号
H18-医療-一般-051
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
高田 忠敬(帝京大学医学部外科)
研究分担者(所属機関)
  • 二村雄次(名古屋大学大学院医学系研究科器官調節外科学)
  • 平田公一(札幌医科大学医学部外科学第一講座)
  • 真弓俊彦(名古屋大学大学院医学系研究科救急・集中治療医学)
  • 吉田雅博(帝京大学医学部外科)
  • 関本美穂(京都大学大学院医学研究科医療経済学講座)
  • 三浦文彦(帝京大学医学部外科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
8,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成15年に厚生労働省でまとめられた根拠に基づく医療(EBM)の推進を臨床医療に適応し、診療ガイドラインが一般国民の医療に貢献するためには、作成された診療ガイドラインが、適正に利用されているか、臨床における効果はどうかを調査分析することが重要である。本研究では、ガイドラインの今後の適正で有効な利用と普及のために、ガイドライン使用後の全国調査、分析を行い、効果的な普及方法を検討することを目的とする。
研究方法
1.一般国民に対する理解の促進研究
 臨床医にアンケート調査を行った
2.臨床医向けの効果的かつ適正な普及研究
 1)アンケート全国調査を行った。
 2)「ガイドライン刊行後、診療がどう変化したか?」という学術シンポジウムを実施した。
 3)急性膵炎診療ガイドライン第二版作成出版し、Mindsホームページでの公開する。
結果と考察
1.一般国民に対する理解の促進研究
アンケート調査結果
 ①患者、介護者からガイドラインを話題にされたことがある:2.7-2.8%
 ②診療の時、患者、介護者にガイドラインを資料として用いている:12.5-15.0%
まだ、満足できる結果ではないが、この結果を基に、今後更なる利用率の向上を目指したい。
2.臨床医向けの効果的かつ適正な普及研究
1)アンケート全国調査【調査対象8,500名、返信1836名】
「急性胆管炎・胆嚢炎ガイドライン」の①本文もよんだ:750/1836(40.8%)、②みたことがない:694/1836(37.8%)という結果であった。まず、発刊されたことを広報すると共に、「本棚の飾り」にならないように啓発活動をこれまで以上に行う必要がある。
2)「ガイドライン刊行後、診療がどう変化したか?」という学術シンポジウムを実施した。
(1) 平成18年3月9日、第42回日本腹部救急医学会「急性膵炎」
(2) 平成19年3月9日、第43回日本腹部救急医学会「急性胆管炎、胆嚢炎」
3)平成19年3月8日、急性膵炎診療ガイドライン第二版作成出版し、Mindsホームページでの公開を準備中。
結論
診療ガイドラインが作成出版された後、どの程度一般臨床に普及し影響を及ぼしているのかを把握し、改訂版にフィードバックし、その臨床評価を繰り返し行なうことが重要である。このような努力によって一般国民、臨床医にガイドラインが普及し、適正で有効に利用され、エビデンスに基づいた診断、治療(EBM)が広くおこなわれることとなり、一般国民の医療に大きく寄与すると期待される。

公開日・更新日

公開日
2007-09-10
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200634130C