笑顔を引き出すテレビ電話を使った遠隔医療と在宅高齢者を支援するユビキタスコミュニケーションの効果に関する研究

文献情報

文献番号
200634109A
報告書区分
総括
研究課題名
笑顔を引き出すテレビ電話を使った遠隔医療と在宅高齢者を支援するユビキタスコミュニケーションの効果に関する研究
課題番号
H18-医療-一般-030
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
古城 幸子(新見公立短期大学 看護学科)
研究分担者(所属機関)
  • 杉本 幸枝(新見公立短期大学 看護学科)
  • 金山 時恵(新見公立短期大学 地域看護学専攻科)
  • 木下 香織(新見公立短期大学 看護学科)
  • 栗本 一美(新見公立短期大学 看護学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究の目的は、ブロードバンド回線の普及していない中山間地域において広域情報通信ネットワークを基盤としたコミュニケーションシステムの効果を検証し、地域住民の健康の保持、安心感の提供に寄与する。
研究方法
1 遠隔在宅医療支援システム
 家庭と医療機関をIPTV電話で結び、リアルタイムな医学的判断や処置の提供を可能とする機器改良の効果を検証した。市内の医療機関と山間部に居住する在宅療養者を、訪問看護師が持参する通信端末(名称「医心伝信」)を介して結び、療養者が在宅に居ながら医師と会話ができ、リアルタイムで医師からの説明や指導、指示が可能である。遠隔リハビリテーションや施設での実証実験を行い、医心伝信への応用の可能性を検証した。
2 健康相談・介護予防システム
 地域の高齢者が市のサーバーを介しサイトにアクセスし、健康・生活チェックを行い、それに短大教員や学生が対応するシステムである。ITを使って自宅に居ながら健康相談、生活指導が受けられる「新見まごころネット」を効果的なシステムの検討を行った。具体的には高齢者でも操作が容易なプログラムの開発を行った。また、「新見まごころネット」へ学生がアクセスすることの地域高齢者への影響も分析した。
結果と考察
 遠隔在宅医療支援システムの利用者は、2005年は3医療機関4件であったが2006年度は4医療機関6件である。IPTV電話は利用者が操作する必要がないため負担が少なく、複数人が同時に会話できることから医療的な対応が高度でスムーズに行うことができる。また、ニーズ調査の結果では、病気や介護の不安を抱えている人が半数いた。病気などの相談ができるシステムの整備が必要である。
結論
今後はIPTV電話の利用拡大を図ることで通院時間の短縮、経済的負担の軽減につながると考える。また、メタボリックシンドローム対象者のフォローを行い、本年度改良した「新見まごころネット」を継続するとともに、新見市健康づくり課と連携し、基本健康診査でメタボリックシンドロームと判定された壮・老年者を対象とした集団指導後のフォローアップとして「新見まごころネット」の利用拡大を図り、健康・生活チェックとメールによる健康相談を行う。

公開日・更新日

公開日
2009-05-13
更新日
-