試験問題プール制の推進等国家試験の改善に係る研究

文献情報

文献番号
200634097A
報告書区分
総括
研究課題名
試験問題プール制の推進等国家試験の改善に係る研究
課題番号
H18-医療-一般-018
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
相川 直樹(慶應義塾大学医学部救急医学)
研究分担者(所属機関)
  • 畑尾 正彦(日本赤十字武蔵野短期大学成人看護学)
  • 伴 信太郎(名古屋大学医学部附属病院総合診療医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
2,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
「医師国家試験改善検討委員会報告書(平成15年)」では、臨床実技試験(OSCE)の客観的評価手法の確立、試験問題プール制の導入等の検討課題が指摘されており、これらを総合的に検討し国試の更なる改善に資することを目的とした。「試験問題プール制の推進」では、良質な公募問題を収集する方策を検討する。「OSCEの実施に関する研究」では「医師国家試験OSCEの指針」をもとに国試レベルOSCEトライアルを実施、同指針の検証を通じてOSCEの客観的評価手法の確立とOSCEの普及啓発を図る。また、海外より研究者を招聘し、日本におけるOSCE導入の問題点を検討する。
研究方法
医学教育の有識者からなる研究班を組織、班会議を招集し、良質な公募問題を収集する方策を議論する。OSCEについては、2医大のAdvanced OSCEを支援する。公開シンポジウムを開催、海外より研究者を招聘し、国家試験OSCEの問題点を広く議論する。
結果と考察
良質な公募問題を収集するためには、マニュアルを改善するべきであり、現在のマニュアルを補完する「多肢選択形式(5肢択1)テスト問題作成のマニュアル(案)」と、「公募問題提出時チェックリスト(案)」とを作成した。さらに、既出問題を参考にして問題を作成することを認めることとして、その場合、既出問題をどの様に改修したかをチェックリストで自己申告させることとした。さらに、「医師国家試験公募問題作成委員」の委嘱、「公募問題作成責任者」の設定、「セミナー」の開催などの、良質の公募問題を収集する方策が提言された。
OSCEの実施に関しては、「医師国家試験OSCEの指針」をもとに、国家試験レベルのOSCE (Advanced OSCE)トライアルを2大学で実施した。また、公開シンポジウム「OSCEの実施に関する研究」を開催するなどの活動を通してOSCEの普及啓発を引き続きはかり、導入に向けた検討等を行った。
以上の総合的研究結果は、主任研究者が部会長を務めた平成18年度の「医師国家試験改善検討部会報告書(平成19年3月)」をまとめるにあたっての重要な基礎資料となった。
結論
「公募問題提出時チェックリスト(案)」の活用など、良質の公募問題を収集する種々の方策を提言した。国家試験レベルのOSCEの普及啓発を引き続きはかり、導入に向けた種々の課題について検討すべきである。

公開日・更新日

公開日
2018-06-11
更新日
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