安全性の高い療養環境及び作業環境の確立に関する研究

文献情報

文献番号
200634089A
報告書区分
総括
研究課題名
安全性の高い療養環境及び作業環境の確立に関する研究
課題番号
H18-医療-一般-010
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
小林 寛伊(東京医療保健大学)
研究分担者(所属機関)
  • 大久保 憲(東京医療保健大学 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 院内感染対策有識者会議およびその後の院内感染対策中央会議での検討結果を踏まえて、中小病院/診療所の感染制御策向上に資する指針作りを目的とした。
研究方法
 院内感染対策有識者会議およびその後の院内感染対策中央会議での検討結果を踏まえて、これまでの研究結果に基づき、中小病院および診療所を対象とした医療関連感染制御策指針の試案を作成した。
結果と考察
 中小病院/診療所を対象にした医療関連感染制御策指針(案)、小規模病院/有床診療所施設内指針(案)、無床診療所施設内指針(案)の3種の指針(案)を作成した。作成した3指針案に関し、厚生労働省院内感染対策中央会議構成員、感染制御大学院教育協議会構成員、日本病院会関係者、その他感染制御学関係者の校閲を仰ぎ、校正を重ねて今年度最終案とした。
 中小病院、診療所を対象にした症例業務の基準をしめした指針、施設内指針は、他に類を見ず、これからの日本の感染制御策の質向上に大きく役立つものと考える。国際的にみても、日本の感染制御に関する医療従事者の関心は世界一であり、このような時期に、多くの関係者の意見を積極的に取り入れた適切な指針を提示することは大いに意義のあることである。
 中小病院、診療所においても、基本的感染制御策に関する考え方は、大規模病院におけるそれと異なるわけではない。然し、施設の規模、設備、人的要因、易感染患者の存在、手術の規模、等多くの点で差異はあり、これらを考慮して、各自施設に適した、実践しやすい施設内指針を作成し、遵守することが大切である。
結論
 中小病院、診療所を対象として、その置かれた条件を加味しつつ作成した指針は、他に類を見ない指針であり、これからを普及していくことにより、日本における感染制御策の遵守率増大と、医療関連感染症発生率低減とに大きく寄与し、医療の質向上に多大な貢献をもたらすものと結論する。

公開日・更新日

公開日
2008-04-17
更新日
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