医療VPNとPKIを併用した安全な医療情報交換インフラの構築と運用に関する研究

文献情報

文献番号
200634055A
報告書区分
総括
研究課題名
医療VPNとPKIを併用した安全な医療情報交換インフラの構築と運用に関する研究
課題番号
H17-医療-一般-024
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
木内 貴弘(東大医学部附属病院大学病院医療情報ネットワーク研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 廣川 博之(旭川医科大学附属病院医療情報部)
  • 辰巳 治之(札幌医科大学附属情報処理センタ)
  • 山本 皓二(三重大学医学部附属病院医療情報部)
  • 井上 裕二(山口大学医学部附属病院医療情報部)
  • 原  量宏(香川大学医学部附属病院医療情報部)
  • 中島 直樹(九州大学医学部附属病院医療情報部)
  • 末永 貴俊(熊本大学医学部附属病院医療情報経営企画部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
4,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療分野におけるIT化の推進のためには、ネットワークを介して、医療情報を安価に安全に交換するための技術と運用管理法の確立が絶対に必要である。本研究の目的は、「施設認証にもとづく医療VPN」と「個人認証にもとづくPKI」の併用方式による、運用が容易で安全な医療情報交換基盤の構築と運用管理法の提案にある。
研究方法
平成18年度は、次年度の実証実験のために、各地域医療情報ネットワーク内でのシステムの構築と動作検証を行った。システム構築・動作確認のために必要な資料について、主任研究者が中心となってとりまとめ、全分担研究者と検討を行った。実際の構築・動作確認作業の際に出た問題点については、個別に修正した。
結果と考察
医療VPNとPKIを併用することによって、(1)通信先の追跡可能性の向上、(2)複数の暗号方式の組み合わせによるセキュリティ強化、(3)相互のフェイルセーフ機能等の実現が可能であり、セキュリティの一層の向上が期待できる。従って、両者を併用することによって、PKI運用上の煩雑さを軽減しつつ、一定レベルの安全性を確保することが可能であり、全体としての運用コストと労力の削減が期待できる。またやりとりする情報のハッシュを記録することによって、当該情報の追跡可能性が向上し、医療VPNの安全性が高まることが期待される。本研究の成果により、安価で安全な医療情報交換のための新しい技術・方法論の構築が期待できる。
平成19年度は、平成17年度、18年度で構築してきたシステムを活用して、本格的な実証実験を行う予定である。
結論
医療VPNとPKIの併用によって、安いコストで、安全性の高い医療情報交換が可能になると考えられる。平成18年度は、上記の運用実験をするための準備として、システムの各地域医療ネットワークのサーバへの導入と動作検証、修正を行った。

公開日・更新日

公開日
2007-08-08
更新日
-