国家試験プール制に向けての問題作成・入力システム開発―インターネットを利用した方法についての検討―

文献情報

文献番号
200634050A
報告書区分
総括
研究課題名
国家試験プール制に向けての問題作成・入力システム開発―インターネットを利用した方法についての検討―
課題番号
H17-医療-一般-019
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
森田 学(北海道大学大学院歯学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 小口 春久(日本歯科大学生命歯学部)
  • 久光 久(昭和大学歯学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
4,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
歯科医師国家試験のプール制の早期実現を図るために,インターネットを利用して試験問題を効率よく集約する方法を確立することが最終目的である。 昨年度は,ハード面におけるシステム整備を行った。また,問題作成者がそれぞれの問題についての質をチェックするためのチェック項目を決定した。本年度は問題入力画面を更に改良するとともに,この画面案について評価することを目的とした。
研究方法
主な改良点は,①ガイドライン入力項目数を減らした,②SBO及び誤答肢の説明を入力必須項目(コメント)として設定した,③キーワード数を3つから1つにした,④設問文と説明文を明確に分けて明示した,⑤選択肢を簡潔に入力してもらうため,選択肢の文字数に制限を課した,⑥回答タイプを設定可能とし,A-type, X(2)-typeの選択を追加した。そして,解答肢の設定のチェック制限を設け,未チェックの場合は次の問題に移動できないようにした。⑦昨年度の研究結果を参考に,試験問題のチェック項目を追加した,⑧指定した視覚素材のサムネイル(縮小画像)を表示させた,⑨歯式入力画面を別ウィンドウに表示させるようにした,以上9項目である。次に全国の歯科医師国家試験作成委員62名を対象に,改良された点についてのアンケート調査を実施した。
結果と考察
42名から回答を得た。①ガイドライン,⑥回答タイプ,⑦試験問題チェックボックス,⑧視覚素材閲覧,⑨歯式入力については7割以上の試験委員が評価していた。②コメント,④設問文,⑤選択肢の字数についてはほぼ半数の委員が評価していた。 「評価できる」と回答した委員の割合が最も低かったのは③キーワード(3つあった入力ボックスを1つに変更する)という点であった。選択肢の字数制限については今後の検討課題であろう。過去の問題(良問)を参考に字数を制限するようにしなくてはならない。また,コメントのボックスは出題の意図(SBO)と解答肢・選択肢の解説の2つのボックスに分割し,また,設問文のボックスは,説明文と設問文の2つのボックスに分割したほうが良いと思われる。キーワード(3つあった入力ボックスを1つに変更する)の点については,入力ボックスは3つあっても良いが,1つでも可とするなどの対応が必要であろう。
結論
昨年度に比べて問題入力画面が改善され,問題作成委員も評価していた。本システムの将来に向けての実用化が期待できる。

公開日・更新日

公開日
2018-06-11
更新日
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