医師国家試験のコンピューター化に関する研究

文献情報

文献番号
200634047A
報告書区分
総括
研究課題名
医師国家試験のコンピューター化に関する研究
課題番号
H17-医療-一般-016
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
細田 瑳一(財団法人日本心臓血圧研究振興会 附属榊原記念病院)
研究分担者(所属機関)
  • 高林克日己(千葉大学医学部附属病院 企画情報部)
  • 吉岡俊正(東京女子医科大学 医学教育学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
2,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医師国家試験へのコンピュータ導入の研究として、WEB上でのCCS(Clinical Case Simulation)を分担研究者の所属する施設において実際の試験環境を想定して実施し、問題点改善点及び実施の可能性等を検討する。また、医師国家試験のコンピュータ化が進んでいるアメリカ及びドイツを再び視察し、同国におけるコンピュータ試験の活用、特にOSCEとの関連とCCSの評価法についての知見を得ると共に、日本におけるコンピュータ導入について考察する。
研究方法
①ドイツのIMPP(医学薬学試験問題局)及びアメリカのNBME、Caritas Carney Hospital、ハーバード大学、ケースウェスタン・リザーブ大学等を視察する。
②web上でのCCSの開発を進め問題を作成、それを千葉大学、東京女子医科大学の学生を対象にして実際の試験環境で実施する。
結果と考察
IMPPを訪れ当国の試験問題について聴取し具体的な協議をした。試験の詳細については非公開であり、また本邦とは異なる試験形式を用いているためその主旨を取り入れるに止めた。アメリカNBMEではCCSについて意見交換を行うと共にコンピュータ試験会場、OSCE会場を訪問して実施状況を視察できコンピュータ試験の実際についての理解は深まったが、アメリカの手法をそのまま日本に持ち込むことは費用の点からも困難である。2大学におけるトライアルでは接続エラー等の問題が多少見られたが全体としてはほとんど混乱もなく遂行できた。しかし学生の配置や問題作成、評価方法については改善すべき余地が残された。
結論
アメリカでは医師国家試験のコンピュータ化は実用段階である。日本のそれを検討するときにもコンピュータの特性を生かすと共に、医療の実践に則した評価方法を取り入れ医師としての多様な能力評価を可能とさせたい。今年度の模擬試験結果実施とその解析からも、まず評価法についてより詳細な分析を行う必要性があることが明確となった。

公開日・更新日

公開日
2018-06-11
更新日
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