難治性疾患に関する有効な治療法選択等のための情報収集体制の構築に関する研究

文献情報

文献番号
200633057A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性疾患に関する有効な治療法選択等のための情報収集体制の構築に関する研究
課題番号
H18-難治-一般-002
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
工藤 翔二(日本医科大学第四内科)
研究分担者(所属機関)
  • 永井 正規(埼玉医科大学公衆衛生学・疫学)
  • 宮坂 信之(東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科)
  • 木内 貴弘(東京大学医学部附属病院大学病院医療情報ネットワーク研究センター)
  • 名川 弘一(東京大学大学院医学系研究科・医学部)
  • 針谷 正祥(東京医科歯科大学臨床試験管理センター)
  • 伊藤 高司(日本医科大学情報科学センター)
  • 吾妻 安良太(日本医科大学第四内科 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
根本的な治療法が確立しておらず、かつ後遺症を残すおそれが少なくない自己免疫疾患や神経疾患等の不可逆的変性を来す難治性疾患に対して、重点的・効率的に研究を行うことにより進行の阻止、機能回復・再生を目指した画期的な診断・治療法の開発を行い、患者のQOLの向上を図ることを目的として展開されてきた。その結果、難治性疾患の診断・治療等臨床に係る科学的根拠を集積・分析し、医療に役立てられており、また、重点研究等により見いだされた治療方法等を臨床調査研究において実用化につなげる等治療法の開発といった点において画期的な成果を得ている。このように、難治性疾患の対象である121疾患については、近年の医学研究の進歩等によってその予後は改善しつつあるが、その一方で、疾病に関するデータの収集及び疾患横断的な治療効果の客観的・定量的な評価が十分だとは言い難い。
このため、今後全ての難治性疾患についてデータベースを作成し、難治性疾患患者の予後等の実態の客観的・定量的な把握をし、体系的かつ組織的に行う治療の有効性等の評価を行うことにより、難治性疾患患者への適切な医療の提供等が可能になり、今後の難病医療行政にも大きく貢献すると考えられる。
研究方法
1.難治性疾患定点観測体制の構築に向けた検討
実際に稼動している難治性疾患およびその他の登録システムのヒアリングをし、各システムの運用・セキュリティー・コスト等の項目の比較検討を行なった。

2.難治性疾患定点観測のデータフォーマットの検討
難治性疾患についての疾患横断的な治療効果の評価項目(ADL/QOLおよび重症度)の指標について検討を行なった。
結果と考察
登録システムのハード・運用・セキュリティー・コスト等を検討する上で、登録規模や内容をあらかじめ明確にしておく重要性について検討を重ねた。
難病疾患評価の指標として、QOLはSF-36、ADLはPSが上げられ、検討を行なった。重症度は各難治性疾患克服研究事業の研究班で利用されている重症度を元に各項目の整合性をとり、横断的で定量的な指標として、QOL/ADLと組み合わせて利用可能か、今後検討を行なうとする。
結論
難治性疾患登録システムの比較検討、および121疾患共通の評価指標について議論を重ねた。これらをふまえ、次年度以降より詳細な調査を行なう予定である。

公開日・更新日

公開日
2007-04-23
更新日
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