難治性疾患克服研究の評価ならびに研究の方向性に関する研究

文献情報

文献番号
200633055A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性疾患克服研究の評価ならびに研究の方向性に関する研究
課題番号
H17-難治-一般-047
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
清野 裕(関西電力病院)
研究分担者(所属機関)
  • 田嶼 尚子(東京慈恵会医科大学内科学・糖尿病・代謝・内分泌内科)
  • 小池 隆夫(北海道大学大学院医学研究科 病態内科学)
  • 池田 康夫(慶応大学医学部血液学・内科学)
  • 千葉 勉(京都大学大学院医学研究科 消化器内科学)
  • 作田 学(日本赤十字医療センター医員・杏林大学第一内科)
  • 山田 祐一郎(秋田大学医学部 内科学)
  • 佐々木 敬(東京慈恵会医科大学・糖尿病・代謝学・内分泌内科)
  • 中村 耕三(東京大学医学部 整形外科)
  • 小室 一成(千葉大学大学院医学研究院 循環病態医科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
19,650,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
難治性疾患克服研究事業に求められている社会的な使命を果たすためには医学的需要と社会的要請の双方の観点から研究班の再編を定期的に行なう必要がある。本研究班は本研究事業の目的に沿って各研究班が活動したかについて独自に評価し、またそのための企画を提言するものである。
研究方法
各年度に調査研究班が行い報告した研究内容について、
1)研究対象として適切な疾患かどうか、
2)班構成は適切か、
3)診断・治療ガイドラインの策定など難病対策に資する内容かどうか、
4)研究の成果はどうか、という観点から評価した。
また治療費の公費負担と連結する特定疾患治療研究事業への新規疾患の組み入れ、既に組み入れた疾患の除外などのための判断基準について策定した。
結果と考察
科学的および行政的な観点から班研究の成果を評価した上で、次年度の研究班の在り方や補助金配分を反映させることが望ましいと考えられた。班長はこれをもとに次期あるいは次年度研究班を再編成し、また必要性が高く活動能力のあるグループへの助成を増やすなど、研究費の配分やサブグループ研究の再編成にも評価結果が反映するよう考慮すべきと当班では提言した。主任研究者のリーダーシップについては、以上の点に関して毎年度評価される必要がある
 研究対象とする疾患に関しては、“難病の要件”に照らして判断すべきと考えられた。特に、これ以上研究を行ってもあまり成果が得られることが期待できない疾患、コモンディジーズに近いものの存在、軽症型のものも認め、これらは重症型に限定する等の対応と、新規候補疾患の重症疾患と入れ替えも検討すべきと考えられた。逆に特定疾患治療研究事業に未だに取り上げられていない“候補疾患”について評価し、今後の同事業への組み入れの必要性の叩き台を作製した。
 各班が毎年度末に作成する報告書を評価資料として最も重視すべきであると考えられた。研究班の発足時、および開始後2年経過時などには適宜ヒアリングを行う必要がある。また本研究班が作成した評価表などにより各班が自己評価を行うことは、各班における研究活動の動機づけ・啓発に有用と考える。
結論
難病対策に関する社会的要請を客観的な基準である評価可能項目から表す事が可能となった。これをもとに既存の研究班につき評価するとともに公費負担と連結する事業への組み込みについても考案した。

公開日・更新日

公開日
2007-05-02
更新日
-