地域保健部門における食品・栄養情報の基盤データベース作成に関する研究

文献情報

文献番号
199700243A
報告書区分
総括
研究課題名
地域保健部門における食品・栄養情報の基盤データベース作成に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成9(1997)年度
研究代表者(所属機関)
松村 康弘(国立健康・栄養研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 原田廣子(多摩小平保健所)
  • 原田由美子(所沢保健所)
研究区分
厚生科学研究費補助金 行政政策研究分野 保健医療福祉地域総合調査研究事業
研究開始年度
平成9(1997)年度
研究終了予定年度
-
研究費
3,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
近年、外食や惣菜品の利用が増加しており、地域での食事調査を行う際には、調理担当者以外では食品レベルでの調査よりは料理単位での調査が有効であることから、家庭食・外食を含めた料理成分表データベース(以下DB)の構築を行うことを目的とした。また、このDBをインターネット上で公開し、DBの評価、アップデート・メインテナンスが可能なシステムを開発する。
研究方法
本年度は、料理成分DBの情報ソースとして、平成7年度国民栄養調査原票を基本とし、当該データをそのままコンピュータにインプットし、料理名、食品名、平均的食品構成量、各栄養素含量(4訂日本食品標準成分表より計算)を項目として作成した。
当該DBシステムの機能として、?データベース検索機能、?検索結果データのグラフ表示機能、?データダウンロード機能、?英語Webページの提供機能を持たせることとした。
結果と考察
1.DB構造の決定: 料理成分DBのテーブル構成は、家庭食、外食、加工食、総菜品、特殊栄養食品とし、料理データ定義表(DB構造)を作成した。
2.DBシステム開発: 本システム開発計画は、?システム開発仕様検討、?システム開発(プログラミング、テスト)、?システム評価、?データベース構築、及びデータ登録、?Webサーバの立上げ、?Webページ(コンテンツ)作成から成っているが、現在、当初に予定した機能の内、英語表示を除いたプロトタイプDB構築を終え、1次評価を行った。その結果を踏まえて、さらにシステムの改良を行っている。
3.DBコンテンツの充実: 平成7年度国民栄養調査原票データの入力を終え、そのチェックを終えたところである。これをもとに、各料理の栄養素含量計算を行い、構築したDBへデータ登録を行うところである。
料理DBに関しては、エンドユーザからのデータ修正も含めて、追加データが発生したタイミングでメンテナンスを実施する方式としている。
結論
現在、平成7年度国民栄養調査結果をもとにした家庭食、外食における料理成分DB構築がほぼ完了しようとしているが、今後さらに加工食品、総菜品、外食のデータ収集を進め、当該DBシステムへの登録を行う必要がある。
現時点では、料理名は対象者が付けたものをそのままデータとしているが、料理名をコード化するために、今後料理分類の体系化を図る必要がある。
本DBは食品読み替えの標準化、料理データベースの構築によって、食事調査の省力化および精度向上を目指したものであるが、これによって、地域における包括的栄養モニタリングシステム構築の推進に寄与ができ、地域間の比較可能性がよくなることが期待されると考える。
また、栄養教育におけるサービングサイズ策定のための基礎データとしても利用可能であると考える。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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研究報告書(紙媒体)