文献情報
文献番号
200631013A
報告書区分
総括
研究課題名
ガイドライン普及のための対策とそれに伴うQOLの向上に関する研究
課題番号
H17-免疫-一般-005
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
須甲 松信(東京芸術大学保健管理センター)
研究分担者(所属機関)
- 大田 健(帝京大学医学部内科)
- 長谷川 眞紀(国立病院機構相模原病院統括診療部)
- 大久保 公裕(日本医科大学耳鼻咽喉科)
- 海老澤 元宏(国立病院機構相模原病院小児科臨床研究センター)
- 朝比奈 昭彦(国立病院機構相模原病院皮膚科臨床研究センター)
- 岩本 逸夫(国保旭中央病院アレルギーリウマチセンター)
- 秀 道広(広島大学皮膚科)
- 永田 真(埼玉大学医学部内科)
- 岡田 千春(国立病院機構南岡山医療センター)
- 森 晶夫(国立病院機構相模原病院臨床研究センター)
- 庄司 俊輔(国立病院機構福岡病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
28,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
アレルギー患者のQOLの向上、特に喘息死の予防には患者の自己管理が重要であるが、本研究は、その環境整備に向けて①「かかりつけ医」への診療ガイドライン(GL)の効果的普及とQOL向上、②そのための効果的な情報提供・収集と患者相談の方法を検討する。
研究方法
1)2つの実態調査:アレルギー研修会・講演会に出席した一般医師1004名からは喘息、鼻アレルギー、アトピー性皮膚炎の診療GLの普及状況を、また、全国の日本アレルギー学会認定教育病380施設からは地域のアレルギー診療連携に関する実態調査を実施した。
2)GLに準じた診療とQOL向上に関する研究:アレルギー専門医と非専門医が各々の立場から各疾患の治療前後でQOL調査を行った。非専門医を対象に各4疾患の学習用「GL実践プログラム」を完成させた。
3)啓発用小冊子の作成:一般医向け、コメディカル向け、患者向けに各GLの平易な解説・教育用小冊子を作成した。
4)インターネットを活用したGL普及と患者情報収集システムの開発:アレルギー情報提供に「GL情報館サイト」を開設して上記の小冊子のPDF版を並列掲載した。また、第2世代インターネットWeb2.0技術を利用して患者の情報を収集・共有し、互いに相談できる目的で「アレルギーブログ・SNS」を開設した。
2)GLに準じた診療とQOL向上に関する研究:アレルギー専門医と非専門医が各々の立場から各疾患の治療前後でQOL調査を行った。非専門医を対象に各4疾患の学習用「GL実践プログラム」を完成させた。
3)啓発用小冊子の作成:一般医向け、コメディカル向け、患者向けに各GLの平易な解説・教育用小冊子を作成した。
4)インターネットを活用したGL普及と患者情報収集システムの開発:アレルギー情報提供に「GL情報館サイト」を開設して上記の小冊子のPDF版を並列掲載した。また、第2世代インターネットWeb2.0技術を利用して患者の情報を収集・共有し、互いに相談できる目的で「アレルギーブログ・SNS」を開設した。
結果と考察
1)GLの普及状況と地域の診療連携に関する実態調査から、「かかりつけ医」中心の診療連携体制を確立するには、GL認知度に比べ利用度が劣る開業・非専門の「かかりつけ医」へのGL普及、啓発が急務である。それには地域の拠点病院との病診連携を通した普及活動が効果的である。アレルギー診療の拠点となる学会認定教育病院に配布した啓発用小冊子および非専門医「GL実践プログラム」は、院内、連携医の啓発勉強会に役立つと思われる。
2)GL治療によるQOL向上の研究は、順調に進行中で、完成症例の集計において各4疾患ともQOLが向上し、各GLの有用性が示されている。
3)GL情報の総合サイトは、インターネットを通じて生活する患者の自己管理に有用と考えられる。ブログなどの情報収集・共有と相談システムの検証は今後の課題である。
2)GL治療によるQOL向上の研究は、順調に進行中で、完成症例の集計において各4疾患ともQOLが向上し、各GLの有用性が示されている。
3)GL情報の総合サイトは、インターネットを通じて生活する患者の自己管理に有用と考えられる。ブログなどの情報収集・共有と相談システムの検証は今後の課題である。
結論
アレルギー非専門の「かかりつけ医」へのGL普及は、地域の拠点病院を中心とした病診連携を通した普及活動が効果的である。GLに準拠した治療は患者QOLの向上に有用である。
公開日・更新日
公開日
2007-07-13
更新日
-