HIV感染とエイズ発症の阻止および治療に関わる基礎研究

文献情報

文献番号
200629020A
報告書区分
総括
研究課題名
HIV感染とエイズ発症の阻止および治療に関わる基礎研究
課題番号
H18-エイズ-一般-011
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
佐多 徹太郎(国立感染症研究所感染病理部)
研究分担者(所属機関)
  • 横田 恭子(国立感染症研究所免疫部)
  • 田中 勇悦(琉球大学医学部)
  • 宮澤 正顯(近畿大学医学部免疫学教室)
  • 神奈木 真理(東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科)
  • 有吉 紅也(長崎大学 熱帯医学研究所)
  • 塩田 達雄(大阪大学微生物病研究所)
  • 石坂 幸人(国立国際医療センター研究所 難治性疾研究部)
  • 徳永 研三(国立感染症研究所感染病理部)
  • 岩本 愛吉(国立大学法人東京大学医科学研究所 感染症学)
  • 小柳 義夫(京都大学ウイルス研究所 ウイルス学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
100,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
HIV感染病態の基礎的な解析に焦点をあて、そこから得られる情報をもとに、感染防御免疫の増強、そして抗HIV薬剤やワクチンの開発に役立てることを目的とし、HIV感染免疫防御機構、HIV感染に関わる自然免疫等の宿主因子の解析、HIV感染病態の解明を3本の柱として、HIV感染やエイズ発症の阻止や治療に繋がる基礎的研究を行う。
研究方法
分担研究者の詳細な研究方法は分担研究者の報告書に譲る。
結果と考察
HIV増殖抑制によりGag特異的CD4+T細胞増殖応答を回復させた。Treg誘導性DCの分化培養方法を確立し、ある環境下では、TregがHIV-1の感染増殖を抑制する機能をもつことを明らかにした。HIV曝露非感染者の持つ第22染色体の遺伝的特徴を、特定の遺伝子の発現調節領域多型としてほぼ同定した。HIV-1 Nefは自然免疫応答を抑制しHIV-1感染を有利にする可能性がある。CRF01_AE株のGag CTLエピトープを新たに6箇所発見した。HIV-1に暴露されながらも感染を免れている人には遺伝子多型が12箇所見出された。HIV-1陽性患者血中にVprを見出した。HIV-1 Vif蛋白の抗A3G活性はサブタイプによって異なり、プロテアソーム分解能に相関していることを見出した。HIV感染者血漿中のIP-10が血中HIV量と相関することを見出した。エイズ患者の神経細胞分化抑制の過程の詳細なメカニズムが明らかになりつつある。神経・グリア細胞にウイルス遺伝子が組み込まれ、ウイルス由来蛋白が発現するとその細胞ないし周囲の細胞がアポトーシスをおこすことが示唆された。
結論
HIV感染免疫防御機構におけるGag特異的CD4+T細胞の役割やDCの機能解析、感染抵抗性に関わる遺伝子等が明らかにされた。HIV感染に関わる自然免疫等の宿主因子の解析では、HIV感染防御に関わる遺伝子多型、VprないしAPOBECの機能解析から新しい知見が得られた。HIV感染病態の解明では、種々のサイトカインの発現や、エイズ脳症の発症に関わる病態が明らかにされた。

公開日・更新日

公開日
2007-04-18
更新日
-