自動体外式除細動器(AED)を用いた心疾患の救命率向上のための体制の構築に関する研究

文献情報

文献番号
200623054A
報告書区分
総括
研究課題名
自動体外式除細動器(AED)を用いた心疾患の救命率向上のための体制の構築に関する研究
課題番号
H18-心筋-001
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
丸川 征四郎(兵庫医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 太田 祥一(東京医科大学 医学部)
  • 田中 裕(大阪大学大学院 医学系研究科)
  • 長尾 建(駿河台日本大学 医学部)
  • 横田 裕行(日本医科大学 医学部)
  • 島崎 修次(杏林大学 医学部)
  • 三田村 秀雄(東京都済生会中央病院)
  • 笠貫 宏(東京女子医科大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究【心筋梗塞・脳卒中臨床研究】
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
29,800,000円
研究者交替、所属機関変更
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研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、平成16年7月に市民のAED使用が認められ、AEDの市民教育と市中での設置が始まったことを受けて、院外心肺停止傷病者の救命率向上を最終目標とし、AEDを用いた一次救命処置の効果的な市民教育と訓練のあり方、市民が必要に応じて直ちに使用できるAED配置と管理のあり方,さらに地域救急医療体制における連携のあり方について、科学的、多面的な検討によって実効性のある具体的な方策を提言し、もって医療政策への支援を目的とした。さらには、AEDの普及啓発の科学的根拠となる我が国の新しい救急蘇生法ガイドライン(平成18年策定)を一層充実させ、欧米に並ぶレベルに引き上げるための科学的、政策的な枠組みについての検討も本研究の課題とした。
研究方法
下記の8部門の分担研究班を設けた。緊急の政策課題には、随時、関連の分担研究班に新たな研究協力者を招集し研究グループを設け集中的に検討した。
1) AED教育の効果的な普及法にかかわる研究。この分担研究では、学校授業での子供、市民、医系大学学生への効果的なAED教育と普及、小児AEDの安全性、公共施設における設置・表示のあり方、市民使用事例の事後検証体制、救急救命士等が行う救急業務活動での整合性などを検討課題とした。2)AEDを用いた心肺蘇生法教育効果の向上に関わる研究。3)AEDの普及実態の把握、適正配置に関わる研究。4)AEDの家庭内設置とその効果評価に関わる研究。5)AEDの使用実績の把握と医学的評価法に関わる研究。6)AEDの使用者、被使用者の心のケアに関わる研究。7)AEDの普及啓発等に関わる大規模な科学的研究を促進する方策の研究。8)AED適応疾患に対する救急医療連携のあり方に関わる研究。
結果と考察
平成18年度内に、AEDの市中設置状況と使用実績の報告システム、AED内部情報の回収システム、救急救命士等が行う救急業務活動での整合性、については報告書をまとめ厚労省へ提言した。他の分担研究においては研究システムの整備をほぼ終えたところである。
結論
市民がAEDを使用することで院外心肺停止傷病者の救命率向上を目標に、研究は着々と進行しており、一部には既に具体的な成果が得らており、次年度にはさらに多くの成果が期待できる。

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