症例登録を踏まえた病院共通のコンピュータシステムの開発とコストに関する研究

文献情報

文献番号
200622030A
報告書区分
総括
研究課題名
症例登録を踏まえた病院共通のコンピュータシステムの開発とコストに関する研究
課題番号
H18-がん臨床-一般-001
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
澤 智博(帝京大学国際教育研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 中田善規(帝京大学医療情報システム研究センター)
  • 山口直人(東京女子医科大学医学部衛生学公衆衛生学第2講座)
  • 浅村尚生(国立がんセンター中央病院呼吸器外科)
  • 山口拓洋(東京大学医学部生物統計学)
  • 上 昌広(東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
19,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
がん症例登録の精度向上及び普及促進を図り、各種症例登録事業を円滑に行うため、病院情報システムに蓄積されるデータから症例登録に必要なデータを効率的・効果的に抽出する汎用的な症例登録システムを開発する。
研究方法
システムの開発要件を定義するため、がん診療連携拠点病院179施設、非がん診療拠点病院2800施設に対し、アンケート調査を実施した。
各臓器がん登録事業について、その収集項目、登録実績、登録システムの有無について調査した。
市販の院内がん登録システムの導入・運用コストに関する調査では、開発・販売を手がけるベンダーにアンケート調査を実施した。
これら複数の調査結果を踏まえ、開発要件を定義し、それに基づきシステムの基本設計を実施し、プロトタイピングを行った。
結果と考察
・結果
コンピュータシステム、運用組織・体制、コスト、導入効果の視点から回答を分析し、以下に重点を置いたシステムを開発することとなった。
(1)100床-500床の中規模施設をターゲットとする
(2)登録項目の変化や各種症例登録事業に対応できる汎用的な症例登録を可能とする
(3)登録作業を支援する機能を備える
(4)運用施設で登録結果を活用できる機能を備える

システム構成は、ウェブ型システムを採用した。機能には、登録フォーム作成・編集、項目セットの登録、複数フォームの登録、データ入力・出力機能、多言語対応を含めた。

上記、要件及び基本設計に基づき、プロトタイピングを行い、各機能について動作確認を実施した。

・考察
がん診療連携拠点病院等へのアンケート調査から開発システムのターゲット施設が明確になった。汎用的な症例登録を可能とし、登録データを運用施設で活用できることがシステム開発の目標となる。
システム実装には、各施設で管理運用が容易であり、且つ、セキュリティやパフォーマンスを担保できるエンタプライズシステムの要件に沿った製品群を採用した。
今後は、開発システムについて可用性とスケーラビリティに関する試験を実施し、医療施設での試験運用及び実運用を目指す。
結論
がん症例登録の精度向上及び普及促進を図り、各種症例登録事業を円滑に行うため、病院情報システムに蓄積されるデータから症例登録に必要なデータを効率的・効果的に抽出する汎用的な症例登録システムを開発するため、システムに関する要件定義、基本設計、詳細設計、プロトタイピングを実施した。

公開日・更新日

公開日
2007-04-11
更新日
-