臨床病期Ⅲの下部直腸がんに対する側方リンパ節郭清術の意義に関するランダム化比較試験

文献情報

文献番号
200622028A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床病期Ⅲの下部直腸がんに対する側方リンパ節郭清術の意義に関するランダム化比較試験
課題番号
H17-がん臨床-一般-011
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
藤田 伸(国立がんセンター中央病院大腸外科第一領域外来部)
研究分担者(所属機関)
  • 佐藤 敏彦(山形県立中央病院 外科)
  • 齋藤 典男(国立がんセンター東病院 大腸骨盤外科)
  • 赤須 孝之(国立がんセンター中央病院 大腸外科)
  • 青木 達哉(東京医科大学 消化器外科)
  • 藤井 正一(横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター 消化器病センター)
  • 工藤 進英(昭和大学横浜市北部病院 消化器センター)
  • 赤池 信(神奈川県立がんセンター 消化器外科)
  • 山田 哲司(石川県立中央病院 消化器外科)
  • 平井 孝(愛知県がんセンター 消化器外科)
  • 山口 茂樹(静岡県立静岡がんセンター)
  • 大植 雅之(大阪府立成人病センター 消化器外科)
  • 東野 正幸(大阪市立総合医療センター 消化器外科)
  • 冨田 尚裕(関西労災病院 大腸肛門外科)
  • 赤在 義浩(岡山済生会総合病院 外科)
  • 白水 和雄(久留米大学医学部 消化器外科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
38,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
あきらかな側方骨盤リンパ節転移を認めない臨床病期 II・IIIの治癒切除可能な下部直腸癌の患者を対象として,国際標準手術であるmesorectal excisionの臨床的有用性を,国内標準手術である自律神経温存側方骨盤リンパ節郭清術を対照として比較評価する. 
研究方法
 術前画像診断および術中開腹所見にて,あきらかな速報転移を認めない臨床病期IIまたはIIIの下部進行癌と診断された症例をmesorectal excisionを行った後,自律神経温存側方郭清を行う群と行わない群に,術中ランダム割付し,それぞれの手術終了時に手術の妥当性評価の目的で,術中写真撮影を行う.
 Primary endpointを無再発生存期間,Secondary endpointを生存期間, 局所無再発生存期間,有害事象発生割合,重篤な有害事象発生割合,手術時間,出血量,性機能障害発生割合(性機能調査票使用),排尿機能障害発生割合(術後残尿測定)とし,登録期間5年,追跡期間5年,登録数600例を予定している.
結果と考察
 登録中の臨床試験のため各endpointについては公表できないが,登録は2003年6月より開始ししており,登録開始から3年8か月経過した平成19年2月現在,312例の登録が得られている. 予定登録ペースの70%の達成率である.登録開始以来,登録ペースは月毎に多少のばらつきはあるものの,ほとんど一定の割合を維持していたが,本年度は,これまで93例の登録があり,年間登録ペースの85%を達成した.この調子で登録を続けていきたい.
結論
 登録ペースは増加しているもの、予定登録期間5年間での予定登録数600例を達成は困難な状況であり,研究者ならびに参加施設の今後さらなる症例登録の努力を促す必要がある.

公開日・更新日

公開日
2007-04-05
更新日
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