がん患者の心のケア及び医療相談等のあり方に関する研究

文献情報

文献番号
200622003A
報告書区分
総括
研究課題名
がん患者の心のケア及び医療相談等のあり方に関する研究
課題番号
H16-がん臨床-一般-025
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
山口 建(静岡県立静岡がんセンター)
研究分担者(所属機関)
  • 沢田 茂樹(独立行政法人国立病院機構 四国がんセンター)
  • 磯部 宏(KKR札幌医療センター)
  • 柴 光年(国保直営総合病院 君津中央病院)
  • 谷尾 吉郎(地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立急性期・総合医療センター)
  • 矢野 篤次郎(佐賀県立病院好生館)
  • 加治 正英(富山県立中央病院)
  • 望月 泉(岩手県立中央病院)
  • 江上 格(鶴巻温泉病院)
  • 小切 匡史(市立岸和田市民病院)
  • 土屋 嘉昭(新潟県立がんセンター新潟病院)
  • 田中屋 宏爾(独立行政法人国立病院機構 岩国医療センター)
  • 謝花 正信(松江市立病院)
  • 光山 昌珠(北九州市立医療センター)
  • 原 信介(佐世保市立総合病院)
  • 石田 裕二(静岡県立静岡がんセンター)
  • 堀越 泰雄(静岡県立こども病院)
  • 佐々木 常雄(東京都立駒込病院)
  • 永井 宏和(独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター)
  • 坂本 茂(麻生飯塚病院)
  • 関口 勲(栃木県立がんセンター)
  • 菊地 惇(山形県がん・生活習慣病センター)
  • 木村 秀幸(岡山済生会総合病院)
  • 矢花 正(山田赤十字病院)
  • 大野 真司(独立行政法人国立病院機構 九州がんセンター)
  • 長井 吉清(宮城県立がんセンター)
  • 細川 治(福井県立病院)
  • 平山 功(群馬県立がんセンター)
  • 渡辺 敏(千葉県がんセンター)
  • 坂井 隆(独立行政法人国立病院機構 三重中央医療センター)
  • 大倉 久直(茨城県立中央病院 茨城県地域がんセンター)
  • 山下 浩介(神奈川県立がんセンター)
  • 須賀 昭彦(静岡県立総合病院)
  • 柏木 雄次郎(大阪府立成人病センター)
  • 田伏 克惇(独立行政法人国立病院機構 大阪南医療センター)
  • 金岡 俊雄(日赤和歌山医療センター)
  • 加藤 誠(成田赤十字病院)
  • 田中 方士(総合病院国保旭中央病院)
  • 龍沢 泰彦(石川県済生会 金沢病院)
  • 高橋 郁雄(松山赤十字病院)
  • 野口 和典(大牟田市立総合病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、がん患者の悩みデータベースを構築し、助言とともに、その内容を公開し、Q&A集の作成に努めることである。この結果、がん患者や家族の悩みの軽減が図られ、同時に、心のケアや医療相談を実施する医療福祉担当者が、より高度な対応をなす事が可能となる。
研究方法
1)「がん患者の悩みデータベース」の構築:
静岡がんセンターのよろず相談で得られた三万数千件のデータを参考に、がん患者の悩みや負担に関する全国調査で得られた二万数千件のデータを一万件まで絞り込みデータベースを構築した。
2)がん患者の悩みや負担に対する助言の作成:
 完成したデータベースに含まれる一件一件の悩みや負担に対し、助言の作成に努めた。
3)新しい「がん患者の悩み、よろず相談Q&A集」の作成:
 がんよろず相談Q&A第三集として「抗がん剤治療・放射線治療と食事編」を作成した。
4)「WEB版がんよろず相談Q&A」の構築:
がん患者や家族とともに、相談窓口を担当する保健師やケア・コーディネータを支援するためのWEB版がんよろず相談システムを構築した。
結果と考察
「がん患者の悩みデータベース」が構築され、一部について、助言を作成した。本データベースの意義は、第一に、がん患者の悩みや負担が明確にされること、第二に、医療従事者・行政担当者らがその実態を知り、精度の高い対応が可能となること、第三に、患者体験談が、患者・生存者・家族らの悩みの軽減に役立てられることなどである。
WEB版がんよろず相談Q&Aシステムは、膨大な数にのぼるがん患者の悩みや負担から、利用者が求めるデータを的確に得るため、独自の検索エンジンを持っている。また、生活支援のための冊子、患者図書館情報、地域医療福祉サービス情報が組み込まれている点も特徴である。このシステムは、患者・家族のみならずがん診療連携拠点病院や行政の健康福祉担当者にとっても、患者・家族支援の強力な武器となることが期待される。
さらに、がんよろず相談Q&A第3集として「抗がん剤治療・放射線治療と食事編」が作成された。
結論
がん患者の悩みデータベースが構築され、その助言とともに、WEB版がんよろず相談Q&Aシステムが公開された。同システムは、生活支援のための冊子、患者図書館情報、静岡県民のための医療福祉サービス情報をも掲載している。さらに、がんよろず相談Q&A第三集として「抗がん剤治療・放射線治療と食事編」が発行された。

公開日・更新日

公開日
2007-04-12
更新日
-

文献情報

文献番号
200622003B
報告書区分
総合
研究課題名
がん患者の心のケア及び医療相談等のあり方に関する研究
課題番号
H16-がん臨床-一般-025
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
山口 建(静岡県立静岡がんセンター)
研究分担者(所属機関)
  • 沢田 茂樹(独立行政法人国立病院機構 四国がんセンター)
  • 磯部 宏(KKR札幌医療センター)
  • 柴 光年(国保直営総合病院 君津中央病院)
  • 谷尾 吉郎(地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪府立急性期・総合医療センター)
  • 矢野 篤次郎(佐賀県立病院好生館)
  • 加治 正英(富山県立中央病院)
  • 望月 泉(岩手県立中央病院)
  • 江上 格(鶴巻温泉病院)
  • 小切 匡史(市立岸和田市民病院)
  • 土屋 嘉昭(新潟県立がんセンター 新潟病院)
  • 謝花 正信(松江市立病院)
  • 光山 正珠(北九州市立医療センター)
  • 原 信介(佐世保市立総合病院)
  • 石田 裕二(静岡県立静岡がんセンター)
  • 堀越 泰雄(静岡県立こども病院)
  • 佐々木 常雄(東京都立駒込病院)
  • 永井 宏和(独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター)
  • 坂本 茂(麻生飯塚病院)
  • 関口 勲(栃木県立がんセンター)
  • 菊池 惇(山形県がん・生活習慣病センター)
  • 木村 秀幸(岡山済生会総合病院)
  • 矢花 正(山田赤十字病院)
  • 大野 真司(独立行政法人国立病院機構 九州がんセンター)
  • 長井 吉清(宮城県立がんセンター)
  • 細川 治(福井県立病院)
  • 平山 功(群馬県立がんセンター)
  • 渡辺 敏(千葉県立がんセンター)
  • 坂井 隆(独立行政法人国立病院機構 三重中央医療センター)
  • 大倉 久直(茨城県立中央病院 茨城県地域がんセンター)
  • 山下 浩介(神奈川県立がんセンター)
  • 須賀 昭彦(静岡県立総合病院)
  • 柏木 雄次郎(大阪府立成人病センター)
  • 田伏 克惇(独立行政法人国立病院機構 大阪南医療センター)
  • 金岡 俊雄(日赤和歌山医療センター)
  • 加藤 誠(成田赤十字病院)
  • 田中 方士(総合病院国保旭中央病院)
  • 龍沢 泰彦(石川県済生会 金沢病院)
  • 高橋 郁雄(松山赤十字病院)
  • 野口 和典(大牟田市立総合病院)
  • 石川 睦弓(静岡県立静岡がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、がん患者の悩みや負担の分類法を確立し、データベースを構築し、助言やQ&A集を作成し、WEB版がんよろず相談Q&Aシステムにより、その内容の公開に努めることである。この結果、がん患者や家族の悩みの軽減が図られ、同時に、心のケアや医療相談を実施する医療福祉担当者が、より高度な対応をなす事が可能となる。
研究方法
1) 悩みや負担の分類法:
がん患者の悩みや負担に関する「静岡分類」を確立する。
2) 「がん患者の悩みデータベース」と助言の作成:
「がんよろず相談データベース」とがん患者の悩みや負担に関する全国調査で得られたデータを一万件まで絞り込みデータベースの構築に努めた。さらに、データベースに含まれる悩みや負担に対する助言の作成に努めた。
3) がん患者のための新しいツールの作成:
 「がんよろず相談Q&A集」、「学びの広場成果集」、「がん医療DVD集」の作成に努めた。
4)「WEB版がんよろず相談Q&A」の構築:
がん患者や家族とともに、相談窓口を担当する保健師やケア・コーディネータを支援するためのWEB版がんよろず相談システムを構築した。
結果と考察
がん患者の悩みや負担を分類する「静岡分類」が確立された。この分類法に基づき「がん患者の悩みデータベース」が構築され、一部については助言も作成された。本データベースによって、がん患者の悩みや負担が明確にされ、医療関係者がより精度の高い対応を行い、患者体験談が、患者・生存者・家族らの悩みの軽減に役立てられることが期待される。
新しいツールとして、「がんよろず相談Q&A集」が三冊、「学びの広場成果集」が五冊、さらに「がん医療DVD集」も開発された。これらは、がん患者や家族に対する理解しやすい医療情報、生活支援情報を提供する。
WEB版がんよろず相談Q&Aシステムは、「患者の悩みデータベース」のほか、生活支援のための冊子、患者図書館情報、地域医療福祉サービス情報も組み込まれている点が特徴である。このシステムは、患者・家族のみならず健康福祉担当者にとって、患者・家族支援の強力な武器となることが期待される。
結論
“がん患者の悩みや負担“を分類するための「静岡分類」が確立され、それを用いて「がん患者の悩みデータベース」が構築され、WEB版がんよろず相談Q&Aシステムにより公開された。「がんよろず相談Q&A集」、「学びの広場成果集」、「がん医療DVD集」の発行も続き、がん患者のための新しいツールが蓄積された。

公開日・更新日

公開日
2007-04-12
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200622003C