がん罹患・死亡動向の実態把握の研究 | 厚生労働科学研究成果データベース

文献情報

文献番号

200621040A

報告書区分

総括

研究課題名

がん罹患・死亡動向の実態把握の研究

課題番号

H18-３次がん-一般-010

研究年度

平成18(2006)年度

研究代表者(所属機関)

祖父江　友孝(国立がんセンターがん対策情報センターがん情報・統計部)

研究分担者(所属機関)

津熊　秀明(大阪府立成人病センター　調査部調査課)
柴田　亜希子(山形県立がん・生活習慣病センター)
三上　春夫(千葉県がんセンター研究局　疫学研究部)
岡本　直幸(神奈川県立がんセンター臨床研究所　がん予防・情報研究部門)
早田　みどり(財団法人放射線影響研究所)
片山　博昭(財団法人放射線影響研究所　情報技術部)
大瀧　慈(広島大学原爆放射能医学研究所　計量生物学)
水野　正一(東京都老人総合研究所)
加茂　憲一(札幌医科大学医学部　数学教室)
西本　寛(国立がんセンターがん対策情報センター　がん情報・統計部 )
松尾　恵太郎(愛知県がんセンター研究所　疫学予防部)
西　信雄(財団法人放射線影響研究所　疫学部)
西野　善一(宮城県立がんセンター研究所)
味木　和喜子(国立がんセンターがん対策情報センター　がん情報・統計部 )
丸亀　知美(国立がんセンターがん対策情報センター　がん情報・統計部 )
松田　智大(国立がんセンターがん対策情報センター　がん情報・統計部 )
渋谷　大助(宮城県対がん協会がん検診センター)
小越　和栄(新潟県立がんセンター新潟病院がん予防総合センター)
藤田　学(福井社会保険病院)
林　賢一(滋賀県衛生科学センター)
岸本　拓治(鳥取大学医学部社会医学講座　環境予防医学分野)
甲佐　和宏(財団法人佐賀総合保健協会)
仲程　京子(沖縄県衛生環境研究所)

研究区分

厚生労働科学研究費補助金疾病・障害対策研究分野第3次対がん総合戦略研究

研究開始年度

平成18(2006)年度

研究終了予定年度

平成20(2008)年度

研究費

104,000,000円

研究者交替、所属機関変更

研究報告書（概要版）

研究目的

1）都道府県の地域がん登録の標準化と全国がんモニタリング集計を通して、がんの正確な実態把握およびがん対策を支援する。
2）国立がんセンターの院内がん登録を標準化のモデルとし、標準システムと教育研修の基礎資料を作成する。
3）がん死亡データを集約・解析して、がん対策の企画立案・評価に資する。

研究方法

1）都道府県の地域がん登録中央登録室の機能強化と標準化
①標準的な地域がん登録作業手順を整理し、「地域がん登録の手引き」を更新する。
②上記手順に準拠した標準データベースシステムを開発し、支援地域15府県を中心に、導入を進める。
③「目標と基準」8項目について、第2期基準を設定し、47都道府県の調査に基づき、第1期（平成16-18年度）の取り組みを評価し、第2期（平成19-21年度）の支援体制を検討する。
④1993年以降のがん罹患個別データの提出を支援地域に依頼し、がん罹患率全国値を推計する。
2）院内がん登録の機能強化と標準化
国立がんセンターでの院内がん登録において、標準システムを開発・検証し、実務者の教育研修方法を検討する。
3）がん死亡データを用いた動向分析とその要因解析の推進
人口動態統計死亡情報を利用して、全国レベルのがんの経時的・地理的死亡動向を検討する。

結果と考察

1)地域がん登録中央登録室の登録手順の整備と標準化に関する検討
①標準登録作業手順を整理し、「地域がん登録の手引き」を更新した。
②標準データベースシステムを放射線影響研究所にて開発し、山形県がん登録にて検証した。支援地域中心に支援地域外にも導入を進めた。大規模人口県では、既存システムを改修して標準化を進めた。
③第2期基準を検討し、47都道府県に対し第2期事前調査を行った。
④2001年がん罹患率全国推計値を算出し、がん罹患モニタリングを行った。
2) 院内がん登録の標準化に関する検討
拠点病院院内がん登録の標準登録様式2006年度版修正版に準拠して、標準システム（Hos-CanR）を改訂した。
3) がん罹患・死亡動向の分析と予測に関する検討
人口動態統計死亡情報からがんの経時的・地理的死亡動向を検討した。

結論

1)地域がん登録中央登録室の標準手順が提示され、標準化の推進が期待される。
2)院内がん登録の整備・標準化が推進される。
3)がん罹患・死亡の双方からがんの動向を把握し、がん対策の効果的な企画立案・評価の支援を目指す。